共働き夫婦の住宅ローン(ペアローン)(後編)

前回の「ペアローン」に続く、共働き夫婦の住宅ローン第二弾。今回は、「収入合算」と呼ばれる方法を紹介します。両者とも目的は一緒ですが、しくみは若干異なります。その違いをしっかり押さえておきましょう。

ライフプランの基礎知識

住宅本舗 編集部

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『共働き夫婦の住宅ローン(前編)』

住宅ローン上乗せ割合はまちまち

1つの物件につき、夫婦が別々に住宅ローンを組むペアローンに対して、「収入合算」は、主たる債務者(以下、夫)の収入に、合算者(以下、妻)の収入を加算し、その合計額にもとづいて住宅ローンを組む方法です。

この収入合算もペアローンと同じように、夫が単独で住宅ローンを契約するよりも、借入金額を増やせる点が大きな特徴です。

ただ妻の年収が、まるまる夫の年収に上乗せされるとは限りません。一部の金融機関では、妻の年収を半額の「50%」までしか認めていないところもあります。ここは大きなポイントですから、後で慌てることのないよう、事前にチェックしておきましょう。

住宅ローンは連帯保証か連帯債務か

では、ペアローンとの違いを確認していきましょう。

相違点はいくつかありますが、なかでも大きいのは、住宅ローン控除と団体信用生命保険(団信)が利用できるか否かという点です。

ペアローンの場合は、夫婦それぞれが住宅ローンを組むので、住宅ローン控除、団信とも双方に適用されます。

その一方、収入合算のケースでは、妻が「連帯保証人」になるか、「連帯債務者」になるかで対応が異なります。

まず、妻が連帯保証人になる場合は、夫がローンを延滞したり、返済不可能になったときのみ妻が返済義務を負うので、住宅ローン控除、団信とも夫だけしか利用できません。
その半面、妻が連帯債務者になる場合は、夫と等しくローン返済の義務を負い、それぞれの負担割合に応じて住宅ローン控除を利用することができます。

団信については、夫のみが保障の対象になるのが一般的ですが、住宅金融支援機構のフラット35の場合は、デュエット(夫婦連生団信)に加入し、妻の万一に備えることができます。

ちなみに、民間金融機関で収入合算を行う場合、基本的に妻は連帯保証人となり、連帯債務者での契約は受け付けていないところが多いようです。

そのため、夫婦とも住宅ローン控除のメリットを受けたいときには、ペアローンを検討する必要があります。なおフラット35では、収入合算の場合でも妻が連帯債務者になるので、住宅ローン控除のメリットが受けられます。

継続して働くことが前提

ここまでペアローンと収入合算の違いをざっくり見てきましたが、利用者の関心はやはり「どちらがおトクなのか」という点でしょう。

一般的に言えば、夫婦とも住宅ローン控除を受けられるペアローンのほうが金額的なメリットは大きいと思いますが、安易な判断は禁物です。
金融機関やFPなど、専門家のアドバイスを参考にしたうえで、慎重に決められることをお勧めします。

またこれは、ペアローン、収入合算の両方に当てはまることですが、夫婦ともこの先継続して働き、ローン返済に見合う収入を得ることが利用の大前提になっている点は、しっかり心にとどめておきましょう。

仮に、ローンの返済途中に妻が仕事を辞めて収入が途絶えれば、以降の返済は夫の収入に頼ることになりますし、妻に所得税がかからなくなると妻の住宅ローン控除は受けられなくなります。そうなると、住宅ローン返済が厳しくなるのは明白です。

つまり夫婦共同で住宅ローンを組む際は、単独で借りるよりも、より入念なライフプランや返済計画の検討が必要になるということです。

将来の生活設計を具体的にイメージし、今後の生活の変化にも十分耐えうる資金計画を考えておくことが肝心です。

(記事提供:ニッキンマネー 2014年2月号 p34-p35)

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