住宅ローン控除(減税)のやり方と得するワザ

住宅ローンを組んだら絶対にやりたい「住宅ローン控除」。といっても、実は控除を受けるには条件があり、申告方法があります。そんな住宅ローン控除のイロハから、控除額の計算方法まで紹介します!

住宅ローン控除・減税の仕組み

住宅本舗 編集部

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築何年の物件まで可能?住宅ローン控除を受ける条件

住宅ローンの減税制度は「住宅借入金等特別控除」というのが正式名称で、一般的には「住宅ローン控除」といわれています。
適用される期間は、借り入れから10年間で、住宅ローンの年末時点での残高の1%分の所得税の還付と住民税の減税が受けられます。

住宅ローン控除を受けるための条件

■新築・中古共通の条件
【1】年間の所帯合計所得が3000万円以下であること
【2】住宅ローンの返済期間が10年以上であること
【3】建物の床面積が50平方メートル以上であること
【4】住宅ローンの借主が居住すること

■中古住宅の場合
【1】木造の場合は築20年以内、鉄筋コンクリートなどの耐火建築物は築25年以内であること
【2】リフォームの場合リフォーム費用が100万円以上であること

初年度は確定申告が必要! 翌年からは年末調整でOK

住宅ローン控除の申請の手続きをするためには、まずは税務署で用意されている「確定申告書A」「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」の2つの申告書を受け取る必要があります。これらの書類は、税務署に直接もらいに行くか、国税庁のサイトからダウンロードできます。

申告書に添付する書類は自分で用意します。一般的に必要となる書類は、下記の5つになります。

必要書類

【1】住民票
【2】年末残額証明書
【3】家屋の売買契約書または請負契約書の写し
【4】土地と建物の登記事項証明書
【5】源泉徴収票

【2】の年末残額証明書は、現在、返済中の金融機関から送られてくるので、申請するときまで保管をしておきましょう。
また、居住後の住民票がないと手続きができませんので、事前に取っておかなければいけません。

会社員が住宅ローンを利用して家を購入した場合、その控除を受けるためには初年度だけ確定申告をする必要があります。翌年以降は年末調整で手続きは完了します。
年末調整がない会社の社員や自営業、フリーランス(個人事業主)は、毎年確定申告を行う必要があります。

申告期間は、毎年2/16~3/15と決められていますので、その期間内に行うようにしましょう。申告方法は上記の書類を記入して税務署に直接提出、または郵送で提出するといった流れになります。
直接提出する場合、締め切りである3/15の直前に税務署に行くと、人でごった返しています。早めに書類を作成し、提出することをおすすめします。
これらの申告の期限は、住宅を購入した翌年から5年間となっています。万が一、申告を忘れてしまっても、5年以内であればさかのぼって申請することが可能です。
申告方法が分からない場合には、税務署に直接、申請方法を教えてもらうこともできます。この場合も、締め切りよりも余裕を持って早めに税務署に行くことをおすすめします。

前述のように、会社員であれば、2年目以降は年末調整してくれます。この場合に必要な書類は、下記の3点となります。

年末調整に必要な書類

【1】給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書
【2】年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書
【3】住宅借入金の年末残額証明書

【1】と【2】の書類は、初年度の確定申告の際に「控除証明書の要否」の欄に「要する」に○をつけることで、税務署から送られてくるようになります。

自分でできる! 住宅ローン控除額の計算方法

住宅ローン控除を受けるといってもいくらほどが返ってくるのでしょう?
簡単で分かりやすい住宅ローン控除額の計算方法をお知らせします。

住宅ローン控除額の計算方法

【1】年末の住宅ローンの残高を計算します
住宅ローンの控除期間は10年間です。10年間の残高をエクセルなどで記録しておけばいいでしょう。初年度の住宅ローン残高は、すぐに調査できると思います。

【2】次の年の住宅ローン残高を計算します
次の年の住宅ローン残高は、【その年に返済した金額の合計】を【前の年の残高】から引き算した後、金利分を加算します。
翌々年もその繰り返しで住宅ローン開始から10年間分の年末残高を計算します。
それらの年末残高に、控除率である1%を掛けると、最大控除減税額が算出されます。
※この金額が最大で控除される金額となります。算出された金額が全て控除されるわけではないので注意してください。

【3】控除対象額から所得税・住民税を引きます。
前述の【1】と【2】で算出した住宅ローン最大控除減税額から、まずは年間の所得税を引きます。
その後、年間の住民税を引くと減税額が算出されます。
年間の所得税と住民税は、源泉徴収表に記載されていますので、それらを参照してください。

住民税の控除額が最大で136,500円となります。
もし、住民税が136,500円を上回っているようであれば、源泉徴収表に記載されている住民税の金額ではなく、136,500円を引いてください。
その金額が減税額となります。つまり、所得税を引いた後の住宅ローン控除対象額が136,500円よりも多い場合は控除対象額を使いきれないということです。対象控除額を余らせないような住宅ローンの組み方が得策といえます。

実際にどれぐらいの人が住宅ローンの控除を受けているの?

ここまで住宅ローン控除を受けるための条件や申告方法、控除額の計算方法などを紹介してきました。
あくまでも、住宅ローン控除に限った話なので、確定申告などは生命保険控除や地震保険控除などと合わせた必要書類を集めて提出する必要があり、とても手間がかかります。
自営業・フリーランスの方は、毎年確定申告をしているので慣れているかもしれませんが、一般的な会社員で基本、年末調整を会社にお任せしている人には面倒な事です。
しかし、これが必要な手続きとなります。
下記のアンケートは、住宅ローンを組んでいる人に自信をもって年末調整や確定申告を行えているかを答えてもらいました。

年末調整で住宅ローン控除などの優遇を受けていますか?

【質問】
住宅ローンを組んでいる人に聞きます!
年末調整や確定申告を正しく行っている自信がありますか?

【回答数】
はい:69
いいえ:31

こちらのアンケートによると約70%の人が自信を持っているようです。
なぜ自信があるのか? 声を見ていきたいと思います。

・主人の会社の会計士が年末調整と確定申告をやってくれるので安心して任せています。(40代/女性/専業主婦)
・自宅が店舗をしているので、税理士がしっかりと書類を作成してくれていますから。(40代/男性/会社員)
・専門の業者に依頼して確定申告を行っているので間違いないと思います。(20代/男性/会社員)

自分が所属する会社の会計士や専門業者に依頼しているので、安心感があるようです。経理の知識がない人にとって、確定申告や年末調整はハードルが高いので、お任せしてしまうというのも理解できます。

一方で約30%の人が自信はないけど、とりあえず提出しているようです。なぜ自信がないのでしょう。寄せられた声から探ってみます。

・ほとんど知識がないのでとても不安でいつもやっていますがいつもあっているのかわかりません(30代/女性/契約派遣社員)
・会社任せなので自信というほど強い気持ちではないという意味で。(40代/女性/無職)
・年末調整は会社にまかせています。確定申告は自分では何も行っていません。ですので正しく行われているかどうか全くわかりません。(30代/男性/会社員)

自分で確定申告をしているけども、自信がないという意見以外は、会社に任せているがちゃんと申告してくれているか分からないというものです。
自信の「ある」・「なし」は背中合わせなのですね。

住宅ローン控除など、年末調整や確定申告は正しく処理することで得られる恩恵があるため、現在、自信がないという場合は、その分野に精通したエキスパートを活用するというのも賢い判断かもしれません。

借り換え後も住宅ローン控除は使える?

国税庁では、住宅ローン控除の対象となる住宅ローンとはマイホームの購入や増改築のために必要な資金の借り入れでなければならないとしています。したがって、住宅ローンの借り換えは、既に借り入れしているローンの完済のための借り入れに該当し、原則、住宅ローン控除の対象とはなりません。

上記のように借り換えした場合、原則これまで受けていた住宅ローン控除は受けられなくなります。しかし、そのような場合でも一定の要件を満たすことで、引き続き住宅ローン控除を受けられるケースがあることも併せて明記されています。

借り換え後も住宅ローン控除を受けるには

住宅ローン返済中の方が借り換えを行う場合、借り換え後に住宅ローン控除を受けるためには一定の要件を満たす必要があります。借り換え後に住宅ローン控除が受けられるケースでは、借り換え前に控除を受けていた方が引き続き適用を受けるケースと住宅ローン控除を受けていなかった方が借り換えにより要件を満たすようになったことで適用対象になるケースとがあります。それぞれのケースについて住宅ローン控除を受けるための要件についてご紹介します。

借り換え直前の住宅ローンの返済期間が10年以上の場合

借り換え直前の住宅ローンの返済期間が10年以上ある人が借り換えをした場合、以下の要件を満たすことで引き続き控除を受けることができます。

①借り換えした住宅ローン等が借り換え直前の住宅ローン等の返済であることが明らかであること
②借り換えした住宅ローン等の返済期間が10年以上あることなど、住宅ローン控除の要件を満たしていること

尚、この適用がある場合でも住宅ローンを受けられる期間に変更はありません。したがって、控除を受けられる期間は借り換えから10年間ではなく、マイホームに実際に住むこととなったときから10年間です。
例えば、借り換え直前の住宅ローンの住宅ローン控除が4年経過した後に借り換えを行った場合、控除期間である10年から4年差し引いた6年が借り換え後の控除期間になります。

借り換え直前の住宅ローンの返済期間が10年未満の場合

借り換え直前の住宅ローンの返済期間が10年未満の場合(※つなぎ融資を含む)や金融機関等から借り入れせず、両親や親類、知人などから借り入れた場合でも、その後、返済期間10年以上の住宅ローンに借り換えることで、これまで受けられなかった住宅ローン控除が受けられるようになります。
その他の要件については、10年以上の場合と同様(①と②)です。

※つなぎ融資とは、融資を受ける前に土地取得費用や工事費などを払わなくてはならないときに一時的に民間金融機関から借り入れるローンのことをいいます。マイホームの物件の所有権・抵当権を登記した後でなければ、融資を受けられないようなフラット35などで借り入れをする場合に利用されています。

借り換え後の住宅ローン残高とは

住宅ローンの借り換えで、借り換え直前のローン残高に加えて諸費用も一緒に借り換えをする場合、

「①借り換え直前の借入金額 < 借り換え後の新たな借入金額」

となるケースがあります。逆に諸費用を含めない場合は、

「②借り換え直前の借入金額 ≧ 借り換え後の新たな借入金額」

で借り換えをするケースも考えられます。2つのケースでは住宅ローン控除の対象となるローン残高が異なります。それぞれのローン残高の金額は以下の方法で求めます。

【住宅ローン残高の求め方】
借り換え直前の住宅ローン残高を(a)、借り換え後の新たな住宅ローン等の借入金額を(b)とします。

①(a)<(b)の場合 → (b)の年末残高×(a)÷(b)

②(a)≧(b)の場合 → 住宅ローン控除の対象となる残高は(b)の年末残高

このように借り換え後の借入金額が借り換え前のローン残高より多くても少なくても要件さえ満たせば住宅ローン控除は受けることができます。

住宅ローン控除のメリットを活用したいと考えている方は、借り換えしても条件が合えば控除の対象となるケースがあるので、もう一度ご自身のケースを見直してみましょう。

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