住宅ローンの借り換えで総返済額を軽くする

住宅ローンの「借り換え」。上手に行えば月々の返済も軽減できます。しかし、注意点もいろいろ。
健康状態から融資手数料・保証料など、ファイナンシャルプランナーの渡邊さんが丁寧にアドバイス。

住宅ローン見直しのポイント

住宅本舗 編集部

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京子:近所の奥さんから、住宅ローンを他の金融機関に乗り換えたら「生活が楽になった」って聞きました。そんなことがあるんですか?

渡邊:それは住宅ローンの「借り換え」ですね。借り換えとは、いま借りている住宅ローンから、さらに条件の良いローンに変更し、総返済額を軽くすることです。借り換えの目安としてよく言われるのが、(1)ローン残高が1千万円以上 (2)完済までの期間が10 年以上 (3)借り換え前後の金利差が1%以上?ですが、ローン残高が多い人なら金利差が0.5%程度でも、負担が軽くなる可能性はありますよ。

京子:それはすごい。でも住宅ローン金利って、かなり前から低い状態が続いていますよね。それでも、借り換えのメリットはあるんですか。

渡邊:おっしゃる通り、住宅ローン金利はこれ以上、下がらないような水準に達しているのは確かです。でも金融機関の金利引き下げ競争は依然として激しく、借り換え専用ローンの金利もかなり低めに設定されています。つまり今は、借り換えのチャンスというわけです。

京子:うちが借りたのは、5年前だけど、それでも大丈夫かしら?

渡邊:金融機関の金利優遇幅の推移から考えると、今から10年くらい前に借りた人や、京子さんのように2008年から2009年前半に借りた人でも、金利競争が激しくなる前の水準ですから、期待できると思いますよ。

京子:おトクといっても、金額が問題よねー。その辺はどうなの。

渡邊:相談者の一例を、お話しましょう。その方は5年ほど前に、借入金額:約2,600万円、借入期間:35年、金利:変動年1.875%で組んだ住宅ローンを、その後、借入金額:約2,300万円、借入期間:30年、金利:変動型年0.875%で借り換えたところ、総返済額は400万円ほど軽減し、月々の返済も約1万1千円軽くなりました。これは、借り換え時点の金利が変動しないと仮定した場合ですが、かなりのメリットが出ることがわかると思います。

京子:うらやましい…。わが家はあれこれ節約して、やっと5千円浮く程度なのに。早速、夫に借り換えのこと、話してみます。

渡邊:でも京子さん、ちょっと待って。確かに借り換えは、家計の節約に大きな効果を発揮しますが、誰でもできるとは限りません。

京子:と言いますと?

渡邊:借り換えは、他の金融機関で新たに住宅ローンを組み直すことですから、一連のローン手続きもイチからご自身で行うことになります。団体信用生命保険も加入し直すので、借り換えの際、ご主人に大きな病歴があったりすると、団信に入れないばかりか、住宅ローンを組むことも原則できません。またローン審査も、借り換え先の金融機関で再び行うことになります。

京子:審査もやり直すんですか。聞いただけでもドキドキだわー。

渡邊:とくに注意したいのは、住宅ローンとは別の借り入れが増えている場合です。よくあるのが、カードローンを繰り返し借りているケースですが、それが原因で審査に落ちてしまう可能性もあります。また借り換えの際には、融資手数料や保証料、それに抵当権の抹消・設定費用など、50万円前後の諸費用がかかります。要は、借り換えの費用対効果をきっちり試算しておくことが大切です。

京子:はい、わかりました。

渡邊:ちなみに、借り換え前の住宅ローンで保証料を「一括前払い方式」で支払っている場合は、すでに払い込んだ保証料の払い戻しがあります。いずれにせよ現在は、低金利と金融機関の住宅ローン競争で、借り換えに有利な状況であることは間違いありません。メリットが出そうなら、ぜひトライしてください。

(記事提供:ニッキンマネー 2014年12月号 p70-p71)

ニッキンマネーは、わが国で初めて誰にでもわかる内容で「金融知識の啓蒙と普及」をめざした、やさしいマネー&生活情報誌です。家計の管理をはじめ、将来の年金のことや相続のことなど、お金のことがなんとなく気になるという女性を主体に誌面を構成しています。

 

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