住宅ローンの借り換えでメリットがある人は?

住宅ローンを返済していく上で、より条件の良い住宅ローンに借り換えることは大切です。現在、日本の住宅ローン金利は史上最低水準になっています。ところで、自分の場合は借り換えをしたほうがいいのか?どのくらいメリットがあるのか?という疑問をお持ちではないでしょうか。
そこで、住宅ローンの借り換えをするとメリットがあるケースをご紹介します。

住宅ローン借り換えの基礎

江﨑真奈美,1級ファイナンシャル・プランニング技能士

江﨑真奈美 1級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学卒業後、会計事務所に勤務し、巡回監査業務に従事。その後、社会福祉法人をはじめ、地元の上場企業などで長年経理業務を担当。勤務していた事務所の閉鎖に不安を感じ、これをきっかけとして2016年に最短1年で1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得する。FPとして独立し、執筆、講師業を中心に精力的に活動中。
【企画・編集/SAKU株式会社】

住宅本舗は1回で最大6銀行まで一括仮審査申込
最大6銀行に住宅ローン一括仮審査申し込み!住宅本舗は約60銀行から一括比較!

住宅ローンで借り換えするメリットを知る

住宅ローンの借り換えの目的は、今の住宅ローンから条件の異なる別の住宅ローンに借り換えることで、返済額を減らすことです。
借り換えによるメリットは以下3つの効果があります。

●借り換えによるメリット

総返済額の圧縮効果 金利の低いものへ借り換えることで、住宅ローンの総返済額が減らすことができます。
返済期間短縮効果 毎月の返済額は変更せずに、残りのローンの返済期間を短くすることができます。
毎月の返済額軽減効果 借り換えにより、毎月の返済額を減らすことができます。

住宅ローンの借り換え前後の金利差が1.0%以上あった場合

一般に借り換え前後の金利差が大きいほど借り換えの効果も大きいといわれています。仮に1.0%の金利差でどのくらいの効果があるのか、シミュレーションをしてみました。

<条件>
フラット35(全期間固定)
ローン残高:2,500万円
ローン残年数:25年
金利:2.5%→1.5%

【金利差が1.0以上あった場合】

単位:円

毎月返済額 年間返済額 総返済額 うち利息分 諸費用 総支払額
借り換え前(A) 112,154 1,345,848 33,646,064 8,646,064 1,257,200 34,903,264
借り換え後(B) 99,984 1,199,806 29,995,049 4,995,049 1,409,200 31,404,249
差額(B-A) -12,170 -146,040 -3,651,015 -3,651,015 -3,499,015

※住宅金融支援機構HP「借換えシミュレーション」より試算

シミュレーションの結果では、借り換え後では、諸費用を差し引いても約350万円も軽減できることになります。ローンの残高やローン残存年数が大きく、借り換え後の金利が低ければ、さらに軽減できる可能性があります。
※借り換え後の諸費用には、団信保険料と印紙税2万円、登録免許税10万円、司法書士報酬7.5万円を含んでいます。

住宅ローン残高が少なくて、残存年数が短くても借り換えメリットはあるか?

借り換えでは、ローン残高が大きければ大きいほど、残存年数が長ければ長いほどメリットは大きくなるということが分かりました。

住宅金融支援機構の『2015年度 民間住宅ローン借換えの実態調査』を見てみると、実際に借り換えを行った人の半数以上が、借り入れから10年以内に実行しているのです。
したがって、借り入れから年数が経過するほど、借り換えを実行する割合が減っています。これは、住宅ローンの残存年数が少なくなると借り換えのメリットがなくなるというイメージを持っていらっしゃる方が多いのかもしれません。

それでは、住宅ローンの残高が少なくなり残存年数が10年未満では借り換えのメリットはないのでしょうか?
そこで、住宅ローン残高1,000万円以上かつ残存年数10年以上の場合と住宅ローンの残高が1,000万円未満かつ残存年数10年未満の場合についてシミュレーションをしてみましょう。

【ケース① 住宅ローン残高1,000万円以上かつ残年数期間10年以上の場合】 
<設定条件>
残高:1,500万円
返済期間:15年
固定金利:2.5%
毎月返済額:100,018円
総支払額:18,003,214円

単位:円

借り換え金利 諸費用 毎月返済額 総支払額 利息の軽減効果 利息の軽減額
2.00% 96,526 17,529,634 効果あり 473,580
97,913 18,103,426 なし
1.50% 93,111 16,914,968 効果あり 1,088,246
94,468 17,483,154 効果あり 520,060

※住宅金融支援機構HP「借換えシミュレーション」より試算

結果は、1.5%へ借り換えをした場合では、軽減効果は諸経費を考慮しなければ約100万円が、考慮しても約50万円になります。

 

【ケース② 住宅ローン残高1,000万円未満かつ残存年数10年未満の場合】
<設定条件>
残高:750万円
返済残期間:7年
固定金利:2.5%
毎月返済額:97,418円
総支払額:8,183,127円

単位:円

借り換え金利 諸費用 毎月返済額 総支払額 利息の軽減効果 利息の軽減額
1.50% 94,110 8,020.283 効果あり 162,844
94,766 8,237,366 なし
0.50% 90,875 7,748,538 効果あり 434,589
91,517 7,964,399 効果あり 218,728

※住宅金融支援機構HP「借換えシミュレーション」より試算

結果は、「住宅ローン残高1,000万円未満かつ残存年数10年未満の場合」であっても少なからず効果が出ているのが分かります。現状より2%低い金利への借り換えであれば諸費用がかかっても約20万円の効果がありました。

※諸費用(有)のケースでは保証料0.2%を金利に上乗せしています。
シミュレーションでも触れましたが、借り換えでは借り入れをするための諸費用がかかります。各金融機関によって金額が異なりますが、諸費用を含めた上で、現状よりどのくらい総返済額が軽減できるのかを比較することがポイントになります。
「住宅ローン残高1,000万円以上、返済期間10年以上、金利差1%」というのはあくまでも目安です。金利差1%未満でもメリットがでる可能性があるということです。
住宅ローンについて借り換えを検討していたという方、またはすでに諦めていたという方も、これまでの金利推移をみても低金利の今こそチャンスと捉え、いくつかの金融機関でシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加