大切なマイホームを守る火災保険の実力

大切なマイホームを守ってくれる火災保険。住宅ローンを組んだ銀行ですすめられて加入したけれど、具体的にどんなことを補償しているのか、よくわからない、そんな方も多いかと思います。実は、火災保険には住宅を取り巻く様々なリスクから守ってくれる実力があるのです。

住宅ローンと火災保険

江原さとみ ファイナンシャル・プランナー

江原さとみ ファイナンシャル・プランナー

ファイナンシャル・プランナー、FPオフィスなでしこ代表(http://www.fp-nadesiko.com/)。SEとして働きながらFP資格を取得。その後の証券会社や生・損保代理店での勤務経験を活かし、セミナーや執筆、個人相談など積極的に活動している。「お金の話を身近に、わかりやすく」がモットー。
【企画・編集/SAKU株式会社】

住宅ローンと火災保険

火災保険は、住宅ローンを申し込んだら銀行などの金融機関から契約を求められたり、【フラット35】では、融資利用者向けの専用商品もしくは定められている火災保険のうちから加入が必須だったりします。
一般的に、住宅ローンの貸主である銀行などの金融機関はその土地や建物を担保にして住宅ローンを融資します。そのため、火災などで建物が焼失してしまった場合、担保となっている建物が無くなってしまうことになり、債権を保全できなくなってしまうため、火災保険を契約し、その保険請求権に質権を設定するように求めることがあります。火災保険の質権設定が必須でない金融機関もあるようです。
また、住宅が火災などで焼失してしまった場合、建物は無いが住宅ローンが残ってしまうといった事態を避けることも火災保険の加入目的の1つです。

火災保険に加入する際、保険金額に建物の「時価」を設定する方法と、同等の建物を再築・購入するための金額の「再調達価額」を設定する方法があります。

例えば、
「時価」で契約している場合、
契約している金額が時価よりも高いとき(契約金額>時価)
は、時価の金額が支払われる保険金の限度になります。

つまり、時価を上回った分の保険料が無駄になっているということです。

逆に、契約している金額が時価よりも低いとき(契約金額<時価)
は、契約金額が支払われる保険金額の限度額となり、支払われた保険金では、建物を再築することが難しい場合があります。

一方、「再調達価額」で契約している場合は、もし建物が焼失したときに建て直しに必要な金額が支払われます。再調達価額での契約は時価に比べて保険料が高くなりますが、もしもの時を考えると「再調達価額」を選択する方がより安心です。

住宅ローンとセットの火災保険の補償範囲は意外と広い

火災保険は「火災しか補償されない」と思われがちですが、実は住宅に関するリスクから守ってくれる頼もしい保険です。
火災保険には大きく2つ「住宅火災保険」と「住宅総合保険」があり、住宅火災保険は、住宅の基本的なリスクに備える保険。火災だけでなく、落雷、ガスなどによる爆発、風災、ひょう災などでも補償されます。
住宅総合保険は、住宅のトラブルに対して幅広く備えることができる保険です。火災、落雷、ガスなどによる爆発、風災・ひょう災に加え、水災、建物外部からの物体の飛来・落下や衝突(自動車の飛込み等)、水漏れ、盗難など、自然災害だけでなく住宅の様々なリスクに備えることができるのです。
また、火災保険をかけることができるのは建物だけではありません。建物とは別に家具などの「家財」についても補償することができます。火災の後で「火災保険に加入していたおかげで家は建て替えられたけど、家具や家電は買い替えられなかった」ということが無いよう、家財に対する備えも忘れずに。

地震への備えは地震保険。しかし火災保険とセットなので単独で加入はできない

大きな地震に遭った場合、もし家が壊れてしまったら…そんな不安に備えるのが「地震保険」です。「火災保険」では、地震による火災は対象外ですが、「地震保険」では、地震・噴火・津波による火災は補償の対象になります。
地震保険は火災保険にセットして加入し、単独で加入することはできません。また、地震保険の保険金額は火災保険の30%~50%となり、建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度となります。そして、被った損害は契約時期によって3~4に区分され、その区分ごとの保険金額の割合で保険金が支払われます。

【地震保険の改定の概要】

地震保険の改定の概要

※日本損害保険協会「損害区分と保険金の支払割合」より作成

地震保険の保険料は建物の所在地と構造で決まるため、どの保険会社から加入しても同額になります。また、地震保険の保険料は地震保険料控除があり、所得税で最大5万円、住民税で最大2万5千円が控除額となります。
既に加入している火災保険に途中で付加することもできますので、火災だけでなく地震にも備えたいのであれば、加入している火災保険の損害保険会社に連絡しましょう。

マイホームを守る保険、火災保険と地震保険についてお伝えしました。住宅ローン契約時に加入した後、そのまま見直していないという方はどんな火災保険に加入していて、どこまで補償されているのかについて一度確認してみてはいかがでしょうか。
火災保険は付加されている特約も各保険会社で様々です。例えば、火災に遭いマイホームを修理の間に宿泊費などの諸費用に当てることができる特約などもあります。
「こんな事も補償されているのか!」とあらたな発見があるかもしれません。

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