こんなにも違う! 住宅ローンの金利で検証する総返済額

住宅ローンの金利推移は、今年に入ってから日銀のマイナス金利政策によってこれまでにない驚異的ともいえる低金利が実現しました。住宅ローンといえばやはり気になるのが金利。
でも、住宅ローンを返済している方でも月々の返済額に注目して、総返済額はいくらなのかということまであまり考えていなかったという方もいるのではないでしょうか。住宅ローンのような長期間の借り入れは支払う利息が大きく、総返済額に影響を及ぼします。金利の違いでどれだけ総返済額が変わってくるのかについて、シミュレーションを基にお伝えします。

住宅ローン金利比較

江原さとみ,ファイナンシャル・プランナー

江原さとみ ファイナンシャル・プランナー

ファイナンシャル・プランナー、FPオフィスなでしこ代表(http://www.fp-nadesiko.com/)。SEとして働きながらFP資格を取得。その後の証券会社や生・損保代理店での勤務経験を活かし、セミナーや執筆、個人相談など積極的に活動している。「お金の話を身近に、わかりやすく」がモットー。
【企画・編集/SAKU株式会社】

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1%の違いが大きな違い? 金利で見る住宅ローン総返済額

借り入れ時期によって住宅ローンの金利は変わります。そして、同じ住宅を購入しても借りた住宅ローンの金利によって総返済額は変わります。
では、住宅ローンでは金利がどれくらい総返済額に影響するのでしょうか? 3,000万円を元利均等返済・35年・固定金利で借り入れた場合に、金利が1%違うとどれくらい総返済額に差が出るのか、シミュレーションしてみました。

借入金額 借入期間 金利 総返済額 支払い利息
3,000万円 35年 1.6% 3,920万円 920万円
2.6% 4,573万円 1,573万円
3.6% 5,281万円 2,281万円

※「住宅金融支援機構/住宅ローンシミュレーション」にて試算

金利1.6%の借り入れと2.6%の借り入れを比較すると、支払い利息は653万円も差があります。このシミュレーションの結果を見ても分かるように、金利が大きくなればなるほど支払う利息の金額もかなり大きくなっていくということ。金利によっては住宅ローンの借入金額の半分以上の利息を支払うということにもなるのです。

変動金利で将来金利が上がった時の返済額

住宅ローンを変動金利で借りている方も多いでしょう。変動金利の良さは、固定金利に比べて低い金利でローンを借りられるということ。
ただし、変動金利は5年ごとに金利が見直されるため、金利見直しのタイミングで金利が上がると、月々の返済額や総返済額は5年目までに比べて高くなります。
見直し後の返済額が増加する場合は前回までの125%が限度。急激な金利変動が起こっても月々の返済額が倍になってしまうといったことはありません。
もし、借り入れた変動金利の住宅ローン金利が、6年目に上がってしまったら、月々の返済額にどれくらいの影響があるのでしょう。3,000万円を元利均等返済・35年・変動金利で借り入れた場合6年目に1%金利が上がった場合についてシミュレーションしました。

借入金額 借入期間 1~5年目 6年目~
金利 月々の返済額 金利 月々の返済額
3,000万円 35年 0.6% 79,208円 1.6% 91,299円

※「住宅金融支援機構返済プラン比較シミュレーション」にて試算

6年目に1%金利が上がった場合、月々の返済額は79,208円から91,299円となり、月々の返済額が12,091円、5年目までの返済額に比べて約15%上昇します。このシミュレーションでは金利が上がった場合ですが、逆に6年目から金利が下がった場合には、月々の返済額は少なくなります。このように、変動金利では返済期間の金利変動により月々の返済額に大きな影響を及ぼすのです。

住宅ローン金利の動きをつかむには

金利が住宅ローンの返済額に与える影響が大きいことが分かりました。実は、住宅ローン金利の動きをつかむためには、目安になるものがあります。長期固定金利の住宅ローン金利は、新規で発行される10年長期国債の利回りが目安になります。この長期金利が上がると長期固定金利の住宅ローン金利も上がり、下がると長期固定金利の住宅ローン金利も下がります。一般的に、景気が良くなると金利は上がり、景気が悪くなると金利は下がる傾向があります。
また、住宅ローンの変動金利の推移をつかむには、短期プライムレートに注目しましょう。短期プライムレートとは、銀行が最も信用力のある企業に1年以内の短期間に貸出しを行う際に適用する最優遇貸出金利(プライムレート)のことです。住宅ローンの変動金利は短期プライムレートをベースに決められます。短期プライムレートは日銀のホームページで確認できます。
将来の金利の動きを完全に予測することはプロでも難しいのですが、変動金利で借りている場合は、金利の動向をつかんでおきたい。また、ニュースなどでも住宅ローン金利についてチェックする習慣をつけると自分なりの考えを持つことができるでしょう。

金利で検証する総返済額や住宅ローンの金利についてお伝えしました。
現状、借り入れしている金利より低い金利に借り換えを行うことで、総返済額を減らすことができるかもしれません。低金利を味方にして賢く住宅ローンを返済していきましょう。

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