FPが教える! 2017年の住宅ローン金利の動向のつかみ方

2016年はマイナス金利の影響もあり、過去最低の金利を記録しました。
2017年の住宅ローンの金利はどうなっていくのでしょうか? 2017年の住宅ローン金利動向をつかむために、固定金利と変動金利それぞれの金利の決まり方などについてお伝えします。

住宅ローン金利比較

江原さとみ ファイナンシャル・プランナー

江原さとみ ファイナンシャル・プランナー

ファイナンシャル・プランナー、FPオフィスなでしこ代表(http://www.fp-nadesiko.com/)。SEとして働きながらFP資格を取得。その後の証券会社や生・損保代理店での勤務経験を活かし、セミナーや執筆、個人相談など積極的に活動している。「お金の話を身近に、わかりやすく」がモットー。
【企画・編集/SAKU株式会社】

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住宅ローンの固定金利は10年物国債で決まる

住宅ローンの長期固定金利は、新規で発行される10年物国債の利回りが目安になります。10年物国債は国債の中でも流通量が多く、新規で毎月発行されているので、10年以上の長期間に渡る固定金利の住宅ローンの借入れのような長期金利の目安になっています。
住宅ローンの借入れ時にこの金利が上がると長期固定金利の住宅ローン金利も上がり、下がると長期固定金利の住宅ローン金利も下がります。思えば2016年の幕開けは日本銀行の金融政策決定会合でマイナス金利付量的・質的金融緩和の導入を決定しました。この政策によって新規発行の10年物国債の利回りが低下し、住宅ローンの長期固定金利が下がったのです。
一般的に、景気が良くなると金利は上がり、景気が悪くなると金利は下がる傾向があります。10年国債の利回りは新聞の経済面やテレビの経済ニュースでチェックすることができます。長期の固定金利タイプの住宅ローンを検討している方は10年物国債の利回りの動向をチェックする習慣をつけましょう。

変動金利の動向をチェックは短期プライムレートで

変動金利の金利は「短期プライムレート」の動向を見ましょう。プライムレートとは、銀行が最も信用力のある企業に貸出しを行う際の金利のこと。特に短期プライムレートはプライムレートのうち、1年以内の短期間で貸し出す金利のことです。
プライムレートは日銀のホームページで確認することができます。プライムレートが銀行と企業の貸出金利だと聞くと私達には関係のないものと思われてしまいそうですが、住宅ローンの変動金利がこの短期プライムレートに連動して決められているので、実は私たちにとって身近な指標なのです。
既に変動金利で住宅ローンを借りている方は返済額の変化は5年ごとであるため、金利の変動を感じにくいかもしれませんが、将来の返済額の上昇リスクを考えると金利の動向は掴んでおきたいところです。

それぞれの金利タイプの金利が動く要因を把握しよう

住宅ローンを検討していると、住宅ローンの金利が「下がった」とか「上がった」と耳にすることも多いはずです。ただ、前述したように、固定金利と変動金利では「金利の決まり方が違う」のです。固定金利は国債の利回りで決まります。これは債券が売り買いされている市場の「需要と供給」で変化するもので、景気の影響を受けます。それに対して変動金利の指標になる短期プライムレートは日銀の政策金利の影響を強く受けます。そのため、基本的に固定金利と変動金利の動きは異なります。長期固定金利は下がっているのに変動金利は下がっていない、その逆に長期固定金利は上がったのに変動金利は上がっていないという可能性もあるのです。また、銀行などの金融機関は、住宅ローンの金利を他の銀行よりも低く設定して顧客獲得を目指している背景もあります。通常は固定金利よりも変動金利の方が低い金利となる傾向があるのですが、2016年は固定金利の方が変動金利よりも金利が低くなったということもありました。こういった、住宅ローンを取り巻く環境にも興味を持って新聞やニュースを見るということもおすすめです。

金利の決まり方を知って住宅ローンの金利タイプを判断する

今後金利が上がるのか、下がるのかについてはプロでも予測が困難です。これから住宅ローンを借りる方は「固定金利と変動金利のどちらで借りるのか?」また、すでに変動金利で住宅ローンを借りている方は「今後このまま変動金利で借り続けるのか、固定金利への借換えを検討するべきか」など、それぞれの金利タイプの金利の指標をチェックすることで今後の判断基準にもつながります。現状の金利が借りた当初に比べてどのように変化しているのかなど、金利推移をチェックするだけでも自分なりの金利に対する考えを持つことができます。

数年前に比べ、住宅ローンの借入れや借換えのFP相談の場では、変動金利よりも固定金利の住宅ローンを検討している方が多くなりました。昨年の長期固定金利の低下もひと段落し、金利が上昇する可能性もあります。2017年に住宅購入を検討している方は金利の動向を注視していきましょう。

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