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火災保険は定期的に見直ししましょう

住宅ローンは団体信用生命保険(団信)だけでなく、火災保険に加入することも借り入れの条件となっています。火災等によるリスクヘッジとして火災保険は重要ですが、借り入れ当時に加入した火災保険をそのままにしている方も多いのではないでしょうか。過去に加入した火災保険では不利な条件になっている場合もあるかもしれません。
今回は、火災保険を定期的に確認するポイントをご紹介します。

目次

火災保険の見直しポイント

火災保険は一度加入し、その契約を続けていれば安心というわけではありません。ライフスタイルの変化や年齢に合わせて見直す必要があります。結婚や子供が生まれたときなど家族が増えることで、家財の量や必要な大きさが変わります。また、子供が成長し、独立したら今度は減額する方向で見直しするのがオススメです。
火災保険の乗り換えをすることで発生するメリット、デメリットを考慮した上で保険を選ぶことが大切です。

火災保険の見直しメリット

火災保険を乗り換えるメリットは最新の補償を持つことができるということです。長期契約の火災保険に加入した方が、割引がされてお得だろうと考えている人は少なくないでしょう。もちろん、保険料の面で言えば長期契約の保険の方が安くなりますが、保険会社も現在の住宅事情や建物災害の現状に合わせて商品開発をしています。そのため、結婚や出産、子供の独立といったライフイベントがあったらその度に見直しをする方が、手厚く、適切な範囲の補償を得られます。

長期の保険の契約をしてまとめて保険料を支払い、途中で解約した場合、残りの年月分の保険料はかなりの部分が返戻金として戻ってきますから、保険料が丸ごと損になるということもありません。

火災保険の見直しデメリット

火災保険乗り換えのデメリットは、保険料が高くなる場合もあるということです。
長期契約の火災保険は、年払いや月払いに比べるとトータルの保険料が割安になるのはよく知られています。また、契約期間が長くなればなるほど得です。

さらに、保険会社は住宅事情や建物災害の現状を鑑みて商品開発をしていますが、近年は大きな災害や大地震の予測、物価などが影響して保険料値上げの方向に動いています。必ず値上げされるということではありませんが、一度解約すると解約前と同じ保険料で契約することは難しくなります。特に、2022年に5年を超える長期契約の引き受けは停止されましたので、新規に保険に加入した場合、割引率も最長5年までのものとなります。保険料を重視する場合は、複数社に見積りをとり、検討することをオススメします。

火災保険の契約金額を確認する

火災保険の契約金額は「再調達価格」または「時価」を基に設定する方法があります。

再調達価格:
保険契約の対象物(住宅や家財)と同等のものを建築または購入するために必要な金額のこと
時価:
再調達価額から、年月経過や使用による消耗分(価値が下がった分)を差し引いた金額のこと(時価 = 再調達価額 - 消耗分)

時価で契約する場合には時価いっぱいに設定しておくことが基本となります。再調達価格2,500万円の建物が焼失し、その時の時価が2,000万円であるときを例に、時価設定の場合の3つのケースで説明します。

【時価設定の場合:建物が全焼した場合に支払われる保険金】

契約金額①2,500万円②2,000万円③1,500万円
支払われる
保険金
2,000万円2,000万円1,500万円
契約価格>時価契約価格=時価契約金額<時価

①⇒時価以上の保険料を余分に払っている
②⇒時価通りの金額が支払われるのでベストだが、保険金だけでは資金が不足する
③⇒契約金額までが限度となるため、損害額全額が支払われない

また、再調達価格での契約であればその契約金額を限度として実際の損害額が支払われるので、保険金で建て直しや修理することができます。したがって、火災保険の契約は、時価より再調達価格での設定をおすすめします。ただし、購入から時間が経つと物価や景気などにより建築費などが変化することがあるため、再調達価格も定期的に見直しすることが大切です。再調達価格の算出は個人では難しいので保険会社等に依頼して算出してもらい、当初の金額と比較して、修正をしていくとよいでしょう。

火災保険の対象を確認する

保険契約では保険金の対象を特定する必要があります。マイホームに火災保険をかける場合は、「建物」と「家財」が保険の対象になり、それぞれ別の契約になります。

【保険の対象となるもの】
●建物
・門、塀、垣、物置、車庫その他の付属建物
・畳、建具その他の従物、電気、ガス、冷暖房設備その他の付属設備など

●家財
・生計を同じにしている親族が所有する家財で保険証券記載(契約時に申込書に明記)の建物内収容のもの

家財を対象とする場合では、高額な美術品等や貴金属(1個または1組の価額が30万円を超える)、原稿・帳簿・証書などは含まれないため、これらを対象にしたい場合は、契約時に申込書に明記する必要があります。

建物だけを保険対象とした火災保険に加入した場合、契約時と家庭の状況が変わり高額な家具が増えたのであれば、家財保険にも加入した方が良いのかも含め、定期的に確認しておくとよいでしょう。

地震保険を検討する

地震保険は単独では加入できない保険で、火災保険とセットで加入することになります。火災保険では、「地震・噴火、またはそれによる津波」による被害は対象外なので、これらが頻発する地域にお住まいの方は、地震保険に加入しておくと安心です。東日本大震災直後は地震保険への加入者は増えましたが、その後はわずかな増加に留まっています。(日本損害保険協会の資料『地震保険の契約件数・世帯加入率・付帯率の推移』参考)
地震による被害は甚大になることが多いため保険金の支払いの半分を国が負担しています。被害にあった場合、個人で再建するのは困難です。火災保険の見直しの際には併せて地震保険も検討しましょう。

火災保険は、補償内容などを見直すことで、本当に必要な補償なのか?追加した方が良い補償があるか?を確認することができます。
火災保険の見直しをしたことがなければ、一度確認してみてはいかがでしょうか。

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