FXチャートの見方入門!リアルタイムチャートの読み方

FXチャートの見方入門!リアルタイムチャートの読み方

「FXのチャートを開いてみたものの、ローソク足が並んでいるだけで何をどう見ればいいのか分からない。時間足という言葉も出てくるけれど、切り替えると結局なにが変わるのか」

こういった疑問に答えます。

FXのチャートは、縦の価格軸、横の時間軸、その上に並ぶローソク足という3層に分解できます。ローソク足1本に入っている情報も始値・高値・安値・終値の4つだけで、それ以上でもそれ以下でもありません。残る変数は時間足で、1営業日あたりの本数は1分足の1,440本に対して4時間足はたった6本。同じ画面に100本並べたとき、1分足は1時間40分ぶん、日足は100営業日ぶんを映すことになり、見えている相場そのものが入れ替わります。

チャートツールは口座を開くと使えるようになるため、どこで開くかが使える画面をそのまま決めます。時間足の種類や表示できる本数まで含めて見比べたい方は、主要FX会社の比較ページに各社の取引条件を一覧でまとめました。

時間足ローソク足1本が表す時間1営業日(24時間)あたりの本数100本表示で見渡せる長さ
1分足1分1,440本100分(1時間40分)
5分足5分288本500分(8時間20分)
15分足15分96本25時間(約1営業日)
30分足30分48本50時間(約2営業日)
1時間足60分24本100時間(約4.2営業日)
4時間足240分6本400時間(約16.7営業日)
日足1営業日1本100営業日(約20週)
週足1週間0.2本100週(約1年11か月)

※1営業日を24時間、1週間を5営業日として計算した換算値です。日足と週足は暦の日数ではなく営業日で数えているため、実際のカレンダー上ではこれより長い期間にあたります。

FXのチャートは価格軸・時間軸・ローソク足の3層に分けると読める

初めてチャート画面を開くと、棒と線が同時に飛び込んできます。ただ、要素そのものは多くありません。

縦軸が価格、横軸が時間、その平面に並ぶ棒がローソク足。この3つが土台で、移動平均線やオシレーターはあとから重ねる追加物にすぎません。

ローソク足そのものの定義もはっきりしています。マネックス証券は、ローソク足を「一定期間の相場の4本値(始値、高値、安値、終値)を用いて一本の棒状の足を生成したもの」と説明しており、日本の江戸時代に生まれて現在は海外でも広く使われていると解説しています(マネックス証券「ローソク足の基礎」)。

その4本値についてもOANDA証券の用語集に定義があり、「ローソク足を構成する『始値、高値、安値、終値』の4つの価格」とされています。同ページでは、移動平均線をはじめ多くのテクニカル指標が終値を基準に算出されるとも書かれています(OANDA証券 用語集「四本値」)。

つまりチャート上の情報は、価格と時刻の組み合わせを4つずつ束ねたもの。派手に見える画面でも、中身は数字の並びです。

そもそもFXという取引で何が損益になるのかを先に押さえたい方は、FXとは何かを仕組みから解説した記事から読んでください。チャートを見る目的がはっきりします。

ローソク足1本には、高値と安値のどちらが先に付いたかが記録されていない

ローソク足は実体と上下のヒゲでできています。始値と終値の間が四角い実体になり、その期間の高値と安値まで細い線が伸びる形。

始値より終値が高ければ陽線、低ければ陰線です。マネックス証券の解説では、陽線が白または赤、陰線が黒で描かれると整理されています。

ここで見落とされやすい点を1つ挙げます。1本のローソク足には、高値と安値のどちらが先に付いたのかという情報が入っていません。

たとえば4時間足で上ヒゲと下ヒゲが同じくらい伸びた1本があったとして、それが「先に上げてから急落した4時間」なのか「先に下げてから戻した4時間」なのかは、その1本だけでは判別できないということ。順番を知りたければ、同じ時間帯を1時間足や15分足に落として見るしかありません。

「1本の形にそんなに意味があるのか」と思うかもしれません。形から読めるのはあくまで4つの価格の位置関係だけで、その中の経緯は下位足にしか残っていない、と割り切っておくのが安全です。

時間足を切り替えると、1本の中身と画面が映す期間が同時に変わる

冒頭の表がこの記事の中心です。時間足を切り替える操作は、実は2つのことを同時に変えています。

1つは1本の中に何分ぶんの値動きを詰め込むか。もう1つは、画面全体で何日ぶんを見渡すかです。

たとえば1分足で100本ぶんの値動きを見ても、そこに映っているのは1時間40分。同じ100本でも4時間足なら400時間、営業日に直すと約16.7営業日ぶんになります。倍率にして240倍です。

表示できる本数は、ツールによって上限が決まっています。外為どっとコムは3つのチャートツールを比較する表を公開しており、時間足は1分、5分、10分、15分、30分、60分、2時間、4時間、8時間、日、週、月の12種類が3ツール共通、最大足数はリッチアプリ版とGcomチャートが1000本、高機能チャートが400本と公表しています(外為どっとコム「2つのFX分析チャートの違い」)。

この1000本という上限を先ほどの換算に当てはめると、1分足で約16時間40分、4時間足で4,000時間(約166営業日)、日足で1000営業日(約3年10か月)ぶんになります。400本なら4時間足で1,600時間、およそ66営業日ぶん。

一方でMetaTrader 4は、時間足をM1(1分)からMN(月足)まで9種類としています(MetaQuotes「MetaTrader 4 Technical Analysis」)。12種類と9種類。どちらが優れているという話ではなく、同じ「4時間足」でも隣に並ぶ時間足の顔ぶれが違うということです。

表示される価格がBidかAskかで、同じ瞬間のチャートが0.2銭ずれる

ここは初心者がまず引っかかる場所。同じ通貨ペア、同じ時刻なのに、会社やツールによってチャート上の価格が一致しないことがあります。

理由は単純で、チャートに描いている価格が売値(Bid)か買値(Ask)かが設定で変わるからです。両者の差がスプレッドなので、Bidチャートを見ている人とAskチャートを見ている人では、表示価格がスプレッドのぶんだけずれます。

金額に直します。ヒロセ通商が公表する米ドル/円の原則固定スプレッドは、AM9:00〜翌AM3:00が0.2銭、AM3:00〜AM9:00が5.9銭。大口は原則固定の対象外で、流動性の低い時間帯や指標発表時等には広がる場合があるという注記も付いています(ヒロセ通商「LION FXスプレッド情報」)。

前提は3つです。クロス円の1銭は0.01円、通貨量を掛けるだけで円になる、スプレッドは1往復につき1回。

表示のずれ(スプレッド)1,000通貨1万通貨10万通貨
0.2銭(AM9:00〜翌AM3:00)2円20円200円
5.9銭(AM3:00〜AM9:00)59円590円5,900円

検算します。1万通貨で0.2銭なら 10,000 × 0.002円 = 20円。5.9銭なら 10,000 × 0.059円 = 590円。同じ通貨ペアで29.5倍の開きがあります。

価格そのものと比べると印象が変わります。日本銀行の外国為替市況によれば2026年7月21日17時時点の米ドル/円は162.59円台でした(日本銀行「外国為替市況(日次)」)。162.59円に対して0.2銭は約0.0012%、5.9銭でも約0.036%にとどまります。

だからこそ厄介です。チャートの縦軸ではほとんど見えないずれが、1万通貨なら20円、10万通貨なら200円という現金として発生する。チャートの見た目で判断するのではなく、注文画面のBidとAskの数字で確認してください。

※2026年7月時点の公表値です。最新の条件は公式サイトで確認してください。

チャートツールを比べる軸は、指標の数より時間足と表示本数のほう

「おすすめのチャートはどれか」という問いには、正直なところ一律の答えがありません。ただ、比較できる項目なら公表されています。

各社が数を公表しているものと、していないものを並べます。

ツール公表されているテクニカル指標数公表されている時間足の数公表されている最大表示足数
GMOクリック証券 プラチナチャート38種類非公表非公表(最大16パネル表示)
ヒロセ通商 LION FX36種類非公表非公表
外為どっとコム リッチアプリ版非公表12種類(3ツール共通分)1,000本
外為どっとコム 高機能チャート非公表12種類(3ツール共通分)400本
MetaTrader 430種類(標準搭載)9種類非公表

GMOクリック証券はプラチナチャートについて、38種類の人気テクニカル指標と25種類の描画オブジェクトを搭載し、最大16パネルのチャート表示に対応、推奨ディスプレイ解像度は1280×768以上と公表しています(GMOクリック証券「プラチナチャート」)。ヒロセ通商はテクニカル36種類、注文種類27種類などを挙げています(ヒロセ通商「ヒロセ通商が選ばれる理由」)。MetaTrader 4は標準搭載30種類に加えて分析オブジェクト24種類という構成。

表の「非公表」は、公式ページで数の記載を確認できなかった項目です。埋められない欄を推測で埋めないほうが、比較としては誠実だと考えています。

そして指標の数は、実際にはあまり効きません。36種類でも38種類でも、同時に画面へ出せるのはせいぜい2つか3つ。それより、自分が見たい時間足が用意されているか、必要な本数までさかのぼれるかのほうが、日々の使い勝手を決めます。

スマートフォンで見る場合は表示できる情報量がさらに絞られます。画面サイズと操作系まで含めた選び方はFXアプリの選び方を比較した記事にまとめてありますので、外出先で見る時間が長い方はそちらも確認してください。

※2026年7月時点の公表値です。最新の仕様は各社の公式サイトで確認してください。

リアルタイムチャートも過去チャートも、口座を開けば追加費用なしで見られる

「無料のFXチャート」を探している方に向けて、事実だけを書きます。国内の主要なFX会社は、取引手数料を0円としたうえでチャートツールを提供しています。

ヒロセ通商は取引要綱でLION FXの取引手数料を0円と明記(ヒロセ通商「取引要綱(LION FX)」)。DMM FXもサービス概要で取引手数料無料としています(DMM FX「サービス概要」)。GMOクリック証券のFXネオも取引手数料0円と公表しています(GMOクリック証券「FXネオ 取引ルール(個人のお客様)」)。

つまり、チャートを見るために別途お金を払う場面は基本的にありません。口座を開設すれば取引ツールに付いてくる、という理解で足ります。

ただし、動くのは取引時間の中だけです。ヒロセ通商は米国標準時で月曜7:00から土曜6:30まで、夏時間は月曜6:30から土曜5:30までとしており、DMM FXは夏時間が月曜7:00から土曜5:50、冬時間が月曜7:00から土曜6:50。GMOクリック証券のFXネオは月曜7:00から土曜7:00までで、米国夏時間は土曜6:00までとしています。

土曜の朝から月曜の朝までは、どの会社のチャートも新しい足を作りません。週末に開いた画面が固まって見えるのは不具合ではなく、市場が閉じているからです。

過去のチャートをどこまでさかのぼれるかは、先ほどの最大足数の上限で決まります。1000本表示のツールなら日足でおよそ3年10か月ぶん。それより古い値動きを見たい場合は、月足に切り替えて本数を稼ぐという発想になります。

※2026年7月時点の公表値です。最新の条件は各社の公式サイトで確認してください。

見やすいチャートは、ツール選びではなく表示設定で作るもの

「見やすいチャートはどれか」という問いは、実のところツール選びではなく設定の話です。同じツールでも、表示を削るかどうかで読みやすさは大きく変わります。

私が順番として勧めているのは、次の3ステップで固定してしまうやり方です。

  1. 時間足を1つに決める。まず自分が判断に使う足を1本決めて、それ以外は開かない
  2. 表示本数を決める。1画面に100本前後を目安にすると、上の換算表がそのまま「見えている期間」になる
  3. 指標は最大2つまで。増やすほど、どれを根拠に判断したのかが後から分からなくなる

3番目は特に効きます。指標を4つ5つと重ねると、必ずどれかが買い、どれかが売りを示す状態になり、結局は自分が見たい指標だけを見ることになるからです。

色の設定も同じ発想で。陽線と陰線の色は変更できるツールが多いのですが、変えたなら全部の時間足で同じ配色に統一してください。時間足ごとに見た目が違うと、切り替えた瞬間の印象だけで判断がぶれます。

ここまで読んで「結局どの時間足がいいのか」が気になった方も多いはずです。その答えは指標の性能ではなく、自分がチャートを確認できる回数から逆算するもの。まずは1日に何回開けるかを数えてみてください。

FXチャートの見方について、初心者が最初につまずく5つの疑問

画面の分解と時間足の換算はここまでで終わりです。とはいえ、実際に開いてみると細かい部分でまだ引っかかるはず。検索で多く調べられている5つに答えます。

FXのチャートは無料で見られますか?

国内の主要なFX会社は取引手数料を0円としたうえでチャートツールを提供しているため、口座を開けば追加費用なしで使えます。

「チャートを見るためだけに口座を開く」という使い方も、仕組みのうえでは可能です。ただし口座の維持にかかる費用や、取引しない口座を放置したときの扱いは会社ごとに定めが違うため、規定は開設先の公式ページで確認してください。

チャートは何分足から見ればいいですか?

自分が1日に何回チャートを確認できるかで決まります。1分足は1営業日で1,440本も出るため、常時画面を見られない人が追いかける対象にはなりません。

逆に4時間足は1営業日で6本。朝と夜に1回ずつ確認するだけでも、新しく確定した足をほぼ取りこぼさずに追えます。本数と自分の生活時間を突き合わせるのが先で、手法の話はそのあとです。

過去のチャートはどこまでさかのぼれますか?

ツールごとの最大足数で決まります。外為どっとコムはリッチアプリ版とGcomチャートを1000本、高機能チャートを400本と公表しており、1000本なら日足でおよそ3年10か月ぶんにあたります。

さらに古い値動きを見たいときは、時間足を上げて1本あたりの期間を伸ばすのが現実的。週足1000本なら、単純計算で1000週ぶんになります。

FXの通貨強弱チャートは何を表していますか?

複数の通貨ペアの動きから、各通貨が相対的にどれだけ買われているか売られているかを並べたものです。円が全面高なのか、ドルが全面安なのかといった全体像を見るために使われます。

考え方は提供元が公表しています。OANDA証券の通貨別強弱グラフは主要8通貨の対主要通貨での騰落率を表示するもので、デイリーは前日のニューヨーククローズの価格を基準にすると案内されています(OANDA証券「通貨別強弱グラフ」)。

ただし具体的な計算式まで公表しているページは、今回確認した範囲では見つけられませんでした。基準の取り方が提供元ごとに違う以上、別のサイトの数値と直接見比べるのは避けたほうが安全です。

会社が違うと、同じ通貨ペアのチャートの形も変わりますか?

わずかに変わります。表示価格がBidかAskかの設定差、そして各社が配信するレートそのものの差があるためです。

とはいえ形が別物になるほどではありません。価格軸の方向に0.2銭、金額なら1万通貨で20円ぶんのずれ、と考えておけば実務上は足ります。

チャートは読む前に、1本が何分かを決めるところから始まる

チャートの見方でつまずく原因の大半は、指標の知識不足ではありません。自分がいま見ている画面が、何分ぶんの何本を映しているのかを把握しないまま眺めていることのほうです。

  • チャートは価格軸・時間軸・ローソク足の3層で、ローソク足1本の中身は始値・高値・安値・終値の4つだけ
  • 1本の中で高値と安値のどちらが先に付いたかは記録されておらず、順番は下位足でしか確認できない
  • 1営業日あたりの本数は1分足1,440本に対し4時間足6本、日足1本。100本表示で見渡せる長さは1分足100分、日足100営業日
  • 表示価格がBidかAskかで画面はスプレッドぶんずれる。米ドル/円0.2銭なら1万通貨で20円、5.9銭なら590円
  • 公表値で比べられるのは指標数と時間足数と最大足数だけで、外為どっとコムの指標数など未公表の項目もある

まずは自分の口座で時間足を1つ選び、表示本数を100本前後に固定してみてください。それだけで、画面が映している期間が数字として分かるようになります。

次に読むなら、その画面の上に何を重ねるかという話です。テクニカル分析が何を前提にした道具かを解説した記事で、指標が機能する場面と機能しない場面を確認しておくと、重ねる前に取捨選択ができます。

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