FXで1日5000円稼ぐのに必要な資金!日利の現実

FXで1日5000円稼ぐのに必要な資金!日利の現実

「FXで1日5,000円くらい稼げたら、と考えている。でも、そのためにいくら口座に入れればいいのかが分からない」

こういった疑問に答えます。

結論から書きます。1日5,000円という金額は、資金の額だけでは決まりません。決まるのは「通貨量×値幅」の組み合わせのほうで、米ドル/円を1万通貨なら50pips、3万通貨なら約16.7pips、5万通貨なら10pipsが1日に取るべき値幅になります。そして資金50万円で1日5,000円は日利1%。この日利を1年(240営業日)複利で回すと50万円が約544万6,277円になる計算で、数式としては正しくても運用として成立する水準ではありません。この記事は、達成できるともできないとも書きません。書くのは必要な資金と値幅、そこから出てくる数字だけです。

必要な値幅を決めたあとは、往復コストがそのまま手取りを削ります。各社のスプレッドや取引条件を先に見比べておきたい方は、主要FX会社の比較ページに一覧をまとめました。

そもそも平均的にいくら残るのか、という前段が気になる方はFXは本当に儲かるのかを平均利益から検証した記事を先に読んでおくと、この記事の数字の位置づけがはっきりします。

論点この記事の答え
1日5,000円に必要な値幅1万通貨で50pips、3万通貨で約16.7pips、5万通貨で10pips
必要証拠金1万通貨65,036円、3万通貨195,108円、5万通貨325,180円
ロスカットまでの値幅(資金50万円)1万通貨で約46.75円、3万通貨で約13.41円、5万通貨で約6.75円
質問への直接の答え日利1%を前提にするなら50万円、日利0.5%なら100万円、0.2%なら250万円
スプレッドの影響0.2銭なら必要な値幅が50.2pips、5.9銭なら55.9pipsへ増える
日利1%の複利(240営業日)50万円が約544万6,277円。3年で約6億4,619万円という計算値になる
達成率の統計公的統計は今回の調査では確認できませんでした
税金利益には申告分離課税20.315%がかかり、手取りはさらに減る

1日5,000円は資金の額ではなく、通貨量と値幅の掛け算で決まる

「いくらあれば1日5,000円になりますか」という問いには、そのままでは答えが出ません。5,000円という金額を作るのは資金ではなく、建てた通貨量と、取った値幅の掛け算だからです。

計算の前提を先に固定します。

  • 通貨ペアは米ドル/円。レートは日本銀行が公表した2026年7月21日17時時点の162.59円台を使用(日本銀行「外国為替市況(日次)」
  • クロス円なので1pipsは0.01円。1万通貨なら1pipsが100円
  • 証拠金率は取引金額の4%。個人顧客との店頭FXでは業者に義務づけられています(金融先物取引業協会「FX取引の規制について」
  • 口座資金は50万円、ロスカット水準は証拠金維持率50%
  • 1日1回だけ取引し、スプレッドはこの表では差し引かない

この前提で、1日5,000円に必要な値幅を通貨量別に並べます。

数量取引金額必要証拠金(4%)1日5,000円に必要な値幅ロスカットまでの値幅
10,000通貨約162万5,900円65,036円0.50円(50pips)約46.75円
30,000通貨約487万7,700円195,108円約0.167円(約16.7pips)約13.41円
50,000通貨約812万9,500円325,180円0.10円(10pips)約6.75円

ロスカットまでの値幅は、口座資金50万円から必要証拠金の50%を引き、残りを数量で割って出しました。5万通貨なら(50万円-16万2,590円)÷5万通貨で6.7482円です。

表の右2列を、必ずセットで見てください。数量を5倍にすると必要な値幅は5分の1になりますが、同時に耐えられる値幅も約7分の1に縮みます。楽になったように見えて、実際には片方の数字を差し出しているということ。

必要証拠金の欄も見逃せません。5万通貨を建てるには32万5,180円が拘束されます。資金50万円のうち65%が証拠金に回る計算で、残りは約17万円しかありません。

スプレッドを引くと、50pipsでは5,000円に届かない

上の表はスプレッドをゼロとした数字です。実際には往復で1回、売値と買値の差が引かれます。

差の大きさは時間帯で変わります。ヒロセ通商が公表している米ドル/円の値でいうと、AM3:00からAM9:00までが5.9銭。残りのAM9:00から翌AM3:00は0.2銭です(ヒロセ通商「LION FXスプレッド情報」)。※2026年7月時点。最新の条件は公式サイトで確認してください。

このコストを乗せ直すと、必要な値幅は次のように変わります。

数量1往復のコスト(0.2銭)手元に5,000円残す値幅1往復のコスト(5.9銭)手元に5,000円残す値幅
10,000通貨20円50.2pips590円55.9pips
30,000通貨60円約16.87pips1,770円約22.57pips
50,000通貨100円10.2pips2,950円15.9pips

増える値幅は、どの数量でもスプレッドと同じ幅です。0.2銭なら一律0.2pips。ここは誤差の範囲と考えてよいでしょう。

問題は右半分です。同じ理屈で5.9銭なら一律5.9pipsが上乗せされ、5万通貨で入ると必要な値幅は10pipsから15.9pipsへ、1.59倍に膨らみます。上乗せ幅そのものは一定でも、取りにいく利幅が小さいほど比重が重くなるということ。

つまり同じ「1日5,000円」でも、AM3:00からAM9:00の時間帯を選んだ時点で、必要な値幅の条件が別物になります。早朝しか時間が取れない人は、この差を前提に置いてから数量を決めてください。

なお、原則固定と書かれていても完全固定ではありません。流動性の低い時間帯や指標発表時等には広がる旨の注記が付いています。

ロスカット1回で、1日5,000円の67日分から93日分が消える

ロスカットまでの値幅を、日数に読み替えてみます。1日に取るべき値幅で割るだけの計算です。

数量1日に必要な値幅ロスカットまでの値幅1日5,000円の何日分か
10,000通貨50pips4,675pips約93.5日分
30,000通貨約16.7pips約1,341pips約80.5日分
50,000通貨10pips約675pips約67.5日分

1万通貨なら、ロスカットまでの距離は約93営業日分の利益に相当します。営業日ベースで4か月半。5万通貨なら約67.5日分で、3か月半まで縮みます。

この数字の使い方はひとつです。1回の強制決済で何日分の積み上げが飛ぶのかを、始める前に知っておくこと。93日積んで1日で失う設計なのか、という問いに自分で答えてから数量を決める、ということ。

そしてロスカットは、損失をこの位置で止める装置ではありません。ルール通りにロスカット取引が行われても、顧客から預かった証拠金以上の損失が出ることは、相場の状況しだいで起こり得る。金融先物取引業協会自身がそう明記しています(金融先物取引業協会「ロスカット・ルールの整備・遵守の義務付け」)。

会社側の記載も同じ向きです。ヒロセ通商は取引要綱で、追証制度はないとしたうえで、入金金額以上の損失が発生し不足金が出た場合は発生から三営業日以内に支払う必要があると書いています(ヒロセ通商「取引要綱(LION FX)」)。※2026年7月時点。最新の条件は公式サイトで確認してください。

上の表の「何日分か」は、あくまで想定どおりに決済された場合の数字。実際にはこれより悪くなる余地が残っています。

いくらの資金が必要かは、置いた日利によって10倍動く

ここで、検索でよく調べられている「1日5,000円にはいくら必要か」という問いに、金額で答えます。

答えが1つに定まらないのは、必要資金が日利の置き方で決まるからです。5,000円を日利で割るだけの計算になります。

前提に置く日利必要な資金月20営業日での単利換算年240営業日での単利換算
日利2%25万円月利40%年利480%
日利1%50万円月利20%年利240%
日利0.5%100万円月利10%年利120%
日利0.2%250万円月利4%年利48%
日利0.1%500万円月利2%年利24%

上から下まで、資金は20倍の開きがあります。同じ5,000円を狙っていても、置いた日利しだいで必要額が25万円にも500万円にもなるということ。

念のため書いておきますが、この日利はすべて仮定値です。実際に達成できる水準を示すものではありませんし、月利や日利の相場を集計した公的な統計も、今回の調査では確認できませんでした。

もうひとつの答え方もあります。証拠金の側から見る方法です。1万通貨を建てるだけなら65,036円で足りますが、それではロスカットまでの距離が約3.25円しか残りません。距離を先に決めて逆算すると、次のようになります。

数量ロスカットまで5円を確保する資金ロスカットまで10円を確保する資金
10,000通貨約82,518円約132,518円
30,000通貨約247,554円約397,554円
50,000通貨約412,590円約662,590円

50pipsを1万通貨で取る設計なら、10円の距離を確保しても13万円強で足ります。10pipsを5万通貨で取る設計だと、同じ距離に66万円が必要。狙う値幅を小さくするほど、資金の要求は跳ね上がります。

日利1%を1年続けると、50万円が544万円になる計算になる

日利という指標の危うさは、そのまま積み上げてみると数字で出ます。

資金50万円で1日5,000円は日利1%。これを月20営業日、年240営業日で複利計算します。前提は、利益をすべて口座に残し、毎日同じ日利がかかるものとしました。税金と出金は考慮していません。

経過倍率50万円の残高
20営業日(約1か月)約1.22倍約61万円
240営業日(約1年)約10.89倍約544万6,277円
480営業日(約2年)約118.65倍約5,932万3,863円
720営業日(約3年)約1,292.38倍約6億4,618万8,356円
1,200営業日(約5年)約15万3,338倍約766億6,878万円

3年で6億円、5年で766億円。ここまで来れば、この数列がどこかで壊れることは説明するまでもありません。

壊れる場所は明確です。1つは数量。日利1%を維持するには、残高が増えるたびに建てる通貨量も増やす必要があります。残高が766億円になる頃には、1回の注文が市場に影響を与えない規模ではなくなっています。

もう1つは税金。国税庁によれば、FXの差金決済による利益は先物取引に係る雑所得等として申告分離課税の対象になり、税率は合計20.315%です(国税庁「No.1521 外国為替証拠金取引(FX)の課税関係」)。年をまたぐたびに約2割が抜かれる以上、上の表のような連続複利は成立しません。

そして3つ目が、負けた日の扱いです。この表には1日も負けの日が入っていません。日利1%とは「毎営業日、必ず1%を積む」という意味で、そんな前提を置いた時点で計算は現実から離れます。

日利という言葉が便利に見えるのは、1%という数字が小さく感じられるからでしょう。240乗すると10.89倍になる、と並べて初めて大きさが分かります。

1日1,000円と1日1万円では、要求される値幅が10倍違う

目標金額を動かしたときに何が変わるのかも見ておきます。数量は据え置きで、必要な値幅だけを比べました。

1日の目標額1万通貨3万通貨5万通貨資金50万円での日利
1,000円10pips約3.3pips2pips0.2%
5,000円50pips約16.7pips10pips1.0%
10,000円100pips約33.3pips20pips2.0%
20,000円200pips約66.7pips40pips4.0%

「毎日5pips」という設計をよく見かけます。1万通貨で5pipsなら1日500円、月20営業日で1万円、年240営業日で12万円という計算です。5,000円を狙うなら、その10倍を毎日取ることになります。

ここで一度立ち止まってほしいのが、1日1万円の行です。1万通貨で100pips、つまり米ドル/円が1円動く幅を、毎日取り切る前提になっています。

米ドル/円が1日で1円動く日は珍しくありませんが、動いた方向に自分が乗っていて、かつ端から端まで取れる日が毎日続くかは別の話。金額を2倍にすると必要な値幅も2倍になる、という単純な比例関係が、目標額を上げるほど重くのしかかります。

達成率や到達者の割合を示す統計は、今回の調査では確認できなかった

「1日5,000円を達成している人は何割か」を知りたくなるはずです。ここは正直に書きます。

目標達成率にあたる数字を探しましたが、金融庁の公表資料にも、金融先物取引業協会の統計にも、日本銀行の統計にも載っていません。個人投資家の損益分布についても同じでした。ですからこの記事では、割合の数字を一切書きません。

公表されているのは、市場全体の規模のほうです。金融先物取引業協会の店頭FX月次速報によると、2026年6月の個人向け店頭FXの取引金額は6,675,552億円、建玉合計は111,265億円で、取扱会員は46社でした(金融先物取引業協会「店頭FX月次速報」)。

取引金額は建玉のおよそ60倍。同じ資金が何度も回転している市場だと分かりますが、その回転の結果として誰がいくら残したかは、この統計からは読み取れません。

では、割合の数字を出してくる情報にどう向き合えばいいか。金融庁は、詐欺的な勧誘の典型的な文句として「セミナーで勉強すれば、勝てるようになる」「自動売買ソフトを使えば、なにもしなくても儲かる」を挙げ、投資した資金が引き出せない、出金時に高額な税金等の名目で追加請求されるといったトラブル事例を公表しています(金融庁「FX取引・暗号資産等に関する詐欺的な勧誘にご注意ください」)。

「1日5,000円なら誰でも」という言い方が出てきたら、根拠となる集計の出所を聞いてみてください。公的な統計を確認できない以上、答えられるはずがないからです。

FXで1日5000円を目標にする人が、資金の前に確かめる5つの疑問

必要な値幅と資金の関係はここまでで揃いました。とはいえ、金額の周辺でまだ引っかかる点が残っているはずです。検索で多い5つに答えます。

FXで1日5000円稼ぐには、いくらの資金が必要ですか?

置く日利によって変わります。日利1%を前提にするなら50万円、0.5%なら100万円、0.2%なら250万円、0.1%なら500万円という計算です。

証拠金の側から見ると別の答えになります。1万通貨で50pipsを取る設計なら、ロスカットまで10円の距離を確保しても約13万2,518円。5万通貨で10pipsを取る設計なら、同じ距離に約66万2,590円が必要です。狙う値幅が小さいほど資金は多く要る、という関係になっています。

1日5000円を毎日達成することは可能ですか?

可能かどうかを、この記事は判定しません。判定の根拠になる統計が確認できないからです。

書けるのは、日利1%を240営業日続けた場合に50万円が約544万6,277円になり、3年続ければ約6億4,619万円になるという計算結果まで。この数列が続かないことは数字が示していますが、それは「毎日は続かない」という話であって、1日単位の達成可否とは別の論点です。

1日1000円なら現実的ですか?

金額が5分の1になれば、必要な値幅も5分の1になります。1万通貨なら10pips、5万通貨なら2pipsです。

ただし5.9銭の時間帯だと、5万通貨の1往復コストが2,950円。1日1,000円を目標にしているのにコストが利益の3倍近くなる計算で、時間帯を選ばないと目標そのものが成り立ちません。金額を下げるほど、コストの比重は相対的に上がります。

5万通貨と1万通貨では、どちらが安全ですか?

資金50万円という前提なら、ロスカットまでの値幅は1万通貨で約46.75円、5万通貨で約6.75円。約6.9倍の差があります。

必要な値幅は5万通貨のほうが小さくて済みますが、失える距離も同じ比率で縮んでいます。どちらを取るかではなく、両方が同時に動くことを理解したうえで数量を決めてください。

1日5000円の利益に税金はいくらかかりますか?

月20営業日で10万円、年240営業日で120万円という前提なら、税額は約24万3,780円になります。税率は申告分離課税20.315%です。

手取りは年約95万6,220円。1日あたりに直すと約3,984円で、目標額の約8割になります。目標金額を決めるときは、税引き後で考えたほうが後からずれません。

1日5,000円は金額ではなく、値幅と距離のセットで管理する

ここまでの計算をひと通り並べてきましたが、読み取ってほしいのは「いくら必要か」より「何と引き換えか」のほうです。必要な値幅を下げる操作は、必ず耐えられる距離を削る操作とセットになっています。

  • 1日5,000円に必要な値幅は、1万通貨で50pips、3万通貨で約16.7pips、5万通貨で10pips
  • 資金50万円でのロスカットまでの値幅は約46.75円、約13.41円、約6.75円。それぞれ約93.5日分、約80.5日分、約67.5日分の利益に相当する
  • 必要資金は置いた日利で決まり、日利1%なら50万円、0.1%なら500万円と20倍動く
  • 日利1%を240営業日複利で回すと50万円が約544万6,277円、3年で約6億4,619万円という計算値になる
  • 達成率や到達者の割合を示す公的統計は、今回の調査では確認できませんでした

まず自分が触れる時間帯のスプレッドを調べ、そのうえで数量と損切り幅を決める。順番はこれで固定してよいと思います。

月単位の目標に置き換えたい方は、FXで月10万円を稼ぐための必要資金と手順をまとめた記事で、月利と資金の組み合わせから逆算しています。1日あたりで詰まったら、月の側から見直してみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!