親・家族からお金を借りる時の借用書の書き方と贈与税の注意点

親・家族からお金を借りる時の借用書の書き方と贈与税の注意点

親や家族から受け取ったお金が借入れとして扱われるには、「返すつもりだった」という説明だけでなく、返済能力、返済条件、実際の返済状況が伴う必要があります。
借用書を作って終わりではなく、契約どおりに返した記録まで残すことが大切です。

家族同士で細かな条件を決めると、相手を疑っているようで気まずいと感じるかもしれません。
けれども、金額と返済日が曖昧なままのほうが、後から贈与税や相続、家族関係の問題になりやすいものです。
誰が、いつ、いくら渡し、どの収入から、いつまでに返すかを同じ書面に置けば、貸した側と借りた側の認識をそろえられます。

家族以外のカードローンも候補に含める場合、主な条件はカードローン総合おすすめにまとまっています。

家族から借りるときの疑問 先に分かる答え
借用書があれば贈与にならないか 書面だけでなく、返済能力と実際の返済状況も見られます
無利息で借りてもよいか 利息相当額が贈与として扱われる場合があり、金額や条件で判断が変わります
借用書には何を書くか 当事者、金額、受領日、返済期限・方法、利息、署名などを明確にします
現金で返してもよいか 返済記録を残しにくいため、日付と金額が分かる銀行振込などが適します
返済請求に時効はあるか 一般の金銭債権には5年・10年の基準があり、起算点や更新で結論が変わります

アプリ経由の融資との違いは、お金を借りるアプリの種類と安全性で確認できます。
SNSで見知らぬ相手から借りる危険は、個人間融資とSNS借入れの注意点で別に扱います。

親・家族からの借入れは返済能力と返済実績があって初めて貸借になる

親子や夫婦、きょうだいの間でお金を渡した場合、名称を「借金」にしただけで税務上の貸借になるとは限りません。
実際に返せる条件か、約束どおり返しているかが重要です。

国税庁の親から金銭を借りた場合の案内は、返済能力や返済状況から真の貸借と認められる場合、借入金そのものは贈与にならないと説明しています。
一方、「ある時払いの催促なし」「出世払い」のような条件や、実質的な贈与を貸借の形にしたものは、借入金そのものが贈与として扱われます。

では、契約書を作り、毎月1円だけ返せば貸借になるのでしょうか?

そのような形式だけでは不十分です。
借入額、収入、返済期間から見て現実的な返済額を決め、その日付と金額どおりに返す必要があります。
完済まで数十年かかる不自然な条件や、返済が止まっても何も話し合わない状態は、実態を疑われる要因になります。

金銭消費貸借契約書には金額・受領日・返済期限・利息を明記する

一般に「借用書」と呼ばれる書面には、借りた側だけが差し入れる借用証書と、貸主・借主が双方で合意する金銭消費貸借契約書があります。
家族間でも、双方の条件をそろえるなら、二人が署名した契約書にまとめる方法が分かりやすいでしょう。

記載項目 書く内容 曖昧にしない理由
貸主・借主 氏名、住所など当事者を特定できる情報 誰の債権・債務かを分ける
借入金額 漢数字と算用数字などで金額を明確にする 桁の追加や読み違いを防ぐ
金銭の受領日 振込日または現金を受け取った日 契約成立と資金移動を対応させる
返済期限 一括返済日または分割の最終日 「返せるとき」を避ける
返済方法 毎月の金額、支払日、振込先 実際の返済と照合する
利息 年率、計算方法、支払時期 無利息か有利息かを明示する
遅れた場合 連絡、条件変更、遅延損害金の有無 家族の口論だけで処理しない
作成日・署名 合意した日と双方の署名・押印 合意の成立を残す

金銭の授受前に約束する場合と、すでに渡した後に借用事実を確認する場合では書き方が違います。
日本公証人連合会の金銭消費貸借の解説も、金銭を受け取った事実と、返済期限・分割額・毎月の支払日を明確にする必要性を示しています。

たとえば、毎月25日に3万円ずつ返す約束なら、「毎月返済する」とだけ書かず、初回の支払日、毎月額、最終回の残額まで記載します。

借りる理由は、契約成立の必須項目とは限りません。
ただし、住宅取得費、学費、事業資金など使いみちが決まっているなら記載し、実際の支出資料と対応させると説明しやすくなります。

無利息や低すぎる利息は贈与税上の利益と見られる場合がある

家族だから無利息にしたいと考えるのは自然です。
ただし、無利息であることと、税務上まったく検討不要であることは同じではありません。

国税庁の案内は、無利息などの場合、利子に相当する利益が贈与として扱われる場合があるとしています。
これは、家族間の借入れには必ず市場金利を付けなければならないという一律の結論ではなく、金額、期間、当事者の関係、経済的利益を含めた個別判断です。

利息を付けるなら、好きな率でよいのでしょうか?

上限があります。
e-Gov法令検索の利息制限法第1条は、元本10万円未満は年20%、10万円以上100万円未満は年18%、100万円以上は年15%を超える部分を無効としています。
家族間で利益を得ることが目的でなくても、上限を超える利率を設定しません。

借入額が大きく、返済期間が長いうえ、相続も関係する場合があります。
こうした場合は、契約前に税理士や弁護士などへ個別条件を確認する場面です。
「贈与の基礎控除以内だから借用書は不要」と、貸借と贈与の判定を混ぜないことも重要になります。

返済は銀行振込と返済予定表で日付・元金・利息を残す

家族間の貸借で弱くなりやすいのは、契約より返済の証拠です。
現金を手渡しし、「返した」「受け取っていない」と記憶が分かれる状況を避けます。

何を残せばよいのでしょうか?

国税庁の親族間貸借の案内も返済状況を判定要素に挙げているため、予定表と実際の送金を対応させることが重要です。

返済予定日 返済総額 元金 利息 返済後残高
1回目 8月25日 契約どおり 内訳を記載 内訳を記載 残高を記載
2回目 9月25日 契約どおり 内訳を記載 内訳を記載 残高を記載
最終回 契約の最終日 残額 残元金 未払利息 0円

振込名義、振込日、金額が契約と一致すれば、返済の流れを後から追えます。
現金で返す場合は、貸主が日付、金額、対象回を記した受領書を発行し、双方で保管します。

返済が遅れそうなときも、口頭だけで期限を延ばしません。
新しい返済日、毎月額、残元金、利息の扱いを変更合意書にし、その後の振込を新条件へ合わせます。
家族だから記録を省くのではなく、家族関係をお金の記憶違いから守るための記録です。

紙の借用書は契約金額に応じて印紙税の対象になる

紙で金銭借用証書や金銭消費貸借契約書を作ると、印紙税の課税文書に当たる場合があります。
国税庁の消費貸借契約書の印紙税案内では、記載金額1万円未満は非課税、1万円以上10万円以下は200円、10万円超50万円以下は400円など、金額に応じた税額を示しています。

書面を二通作れば、印紙は一枚で足りるでしょうか?

課税文書を何通作成したかで扱いを確認する必要があります。
控えや写しの作り方、電子データと紙の関係も個別事情で変わるため、国税庁の最新案内または税務署で確かめます。

高額・長期なら、公正証書も選択肢です。

公正証書にすると、何が変わるのでしょうか?

法務省の公証制度の案内は、金銭債務について、直ちに強制執行に服する旨の陳述がある公正証書には執行力があると説明しています。
公正証書は単なる借用書の清書ではなく、内容や手数料、強制執行認諾文言を含む法的効果を理解して作成するものです。

返済期限後の債権は5年・10年の時効基準と更新事由を確認する

家族や友人からの借金にも、金銭債権の消滅時効が関係します。
返済しないまま時間がたてば自動的に借金が消え、何もしなくてよいという単純な話ではありません。

e-Gov法令検索の民法第166条は、債権者が権利を行使できることを知った時から5年、または権利を行使できる時から10年で、時効により債権が消滅すると定めています。
金銭消費貸借では、通常、合意した返済期限が起算点を考える重要な日です。

法テラスの債務・貸付に関する案内も同じ5年・10年の基準を説明し、金銭貸借では弁済期が来ると貸主が元金や利息を請求できるようになるとしています。
ただし、返済の承認、裁判上の請求、契約時期などで時効の進行や完成は変わります。

では、期限が過ぎるまで連絡を絶てばよいのでしょうか?

時効を当てにして連絡を絶つと、家族関係も法的状況も悪化します。
返済できないと分かった時点で残高と理由を共有し、条件変更が可能か、法律相談が必要かを分けます。

カードローンを含む借入れの基本は、審査・金利・返済をまとめた初心者向けガイドで補えます。
家族以外も含む借入方法の全体像は、状況別にお金を借りる方法を整理した一覧にまとめています。

親・家族からお金を借りるときのよくある質問

年間110万円以下なら借用書を作らなくても贈与税はかかりませんか?

贈与税の基礎控除と、受け取ったお金が貸借か贈与かの判定は別の問題です。
国税庁の案内が示すとおり、貸借として扱うには返済能力と返済状況などの実態が必要です。
金額だけで借用書や返済記録が不要になるとはいえません。

親から無利息で借りると必ず贈与税がかかりますか?

無利息なら必ず課税されると一律にはいえませんが、利子相当額の利益が贈与として扱われる場合があります。
国税庁の親族間貸借の説明を基に、借入額、期間、返済能力、実際の返済を整理します。
金額が大きい場合は税務の専門家へ個別確認するのが安全です。

友達から借りる場合も金銭消費貸借契約書は必要ですか?

親族間と同様、口約束だけにせず、当事者、金額、受領日、返済期限、返済方法、利息を記録するのが適切です。
日本公証人連合会の金銭消費貸借の解説も、金銭授受と弁済期を明確にする必要性を示しています。
友人関係を担保に条件を曖昧にしません。

家族からの借金は何年で時効になりますか?

一般論では、民法第166条の5年・10年の基準が関係します。
ただし、返済期限、契約時期、債務の承認、請求手続などによって起算点や更新・完成猶予が変わるため、「借りた日から一律5年」ではありません。
具体的な争いがある場合は、資料を持って弁護士などへ確認します。

家族間の貸借は書面・送金・返済の三つを同じ条件で残す

家族からの借入れを贈与と区別するには、借用書だけでなく、返済できる条件と実際の返済が必要です。
契約時の気まずさを避けて曖昧にするより、双方が守れる条件を先に決めるほうが関係を保ちやすくなります。

  • 当事者、借入額、受領日、返済期限・方法、利息を契約書に記載します。
  • 無利息や返済実態のない貸借は、贈与税上の扱いを確認します。
  • 返済は銀行振込と返済予定表で日付・元金・利息を残します。
  • 紙の金銭消費貸借契約書は、記載金額に応じて印紙税の対象になります。
  • 時効は一律に借入日から数えず、返済期限と更新事由を確認します。

家族間貸借以外の方法も同じ条件で比べるなら、状況別にお金を借りる方法をまとめた記事が次の全体図です。
返済義務、必要時間、契約相手を並べると、家族に頼ることが本当に負担の少ない方法かを考えられます。

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