ビットコインと暗号資産の違いは?全体と一銘柄の関係

ビットコインと暗号資産の違いは?全体と一銘柄の関係

「暗号資産を買うことと、ビットコインを買うことは同じなのか」。
ニュースでは市場全体を示す言葉と代表銘柄の名前が続けて使われるため、範囲が入れ替わって見えます。

暗号資産は資産群の総称で、ビットコインはその中の一銘柄です。
株式と特定企業の株が同じではないように、ビットコインの性質を暗号資産すべてへ当てはめることはできません。

ビットコインを扱う取引所の条件は、暗号資産取引所17社の比較ページにまとめています。

疑問 答え
ビットコインは暗号資産か 暗号資産に含まれる代表的な一銘柄
暗号資産はビットコインだけか イーサなど用途の異なる銘柄がある
仕組みは全部同じか 台帳、合意方式、発行、用途が銘柄で異なる
単位は何か ビットコインの単位と通貨記号はBTC
比較で見ることは何か 用途、供給、参加者、流動性、管理方法

暗号資産が全体、ビットコインが一銘柄

暗号資産は、電子的に移転でき、一定の条件で支払いや法定通貨との交換に使える財産的価値の総称です。
ビットコインは、その要件に当てはまる代表的な銘柄です。

日本銀行の暗号資産の説明は、代表例としてビットコインとイーサリアムを挙げています。
欧州中央銀行のビットコイン解説も、Bitcoinをcrypto-assetと位置付け、公式通貨との違いを説明しています。

したがって、「暗号資産の価格が上がった」という文は市場全体の傾向を示す場合があり、「ビットコインの価格が上がった」は一銘柄の動きを示します。
指数や市場規模と個別価格を混ぜないことが必要です。

ビットコイン固有の仕組み

ビットコインは、中央の銀行や運営会社が残高を確定しなくても、参加者同士で電子的な価値を移転できる仕組みとして設計されました。
取引を公開台帳へ記録し、二重使用を防ぐために電子署名、ハッシュ、プルーフ・オブ・ワークを組み合わせます。

設計の出発点はBitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash Systemです。
利用者向けの流れはBitcoin ProjectのHow does Bitcoin work?で、残高、秘密鍵、取引、マイニングの順に説明されています。

ビットコインには、ネットワークを管理する一社がありません。
ただし、売買に使う取引所、保管を任せる事業者、ウォレットアプリにはそれぞれ運営主体がいるため、「ビットコインに管理者がいない」と「利用サービスに管理者がいない」を混同しないことが必要です。

ビットコインと他の暗号資産を比べる

暗号資産は、同じブロックチェーン技術を使っていても目的が異なります。

対象 範囲 主な用途 技術基盤
暗号資産 複数銘柄を含む総称 支払い、送金、投資、サービス利用など 銘柄ごとに異なる
ビットコイン 一つのネットワークと銘柄 電子的な価値移転、価値保存の利用など Bitcoin blockchain
イーサ Ethereumのネイティブ資産 手数料、ステーキング、支払いなど Ethereum

ethereum.orgのEther解説は、ETHがネットワーク手数料とステーキングへ使われることを示しています。
ビットコインとイーサはどちらも暗号資産ですが、ネットワーク内で担う役割は同じではありません。

NISTのブロックチェーン技術概要が示すように、ブロックチェーンには複数の合意方式と実装があります。
一銘柄で起きた技術変更や障害を、暗号資産全体の共通仕様として読まないことが比較の前提です。

名称を4層に分ける

似た名称で迷ったときは、言葉が何を指すかを四層に分けます。

  1. 総称は「暗号資産」で、法律や市場全体の話に使います。
  2. ネットワーク名はBitcoinやEthereumで、台帳と検証規則を指します。
  3. 銘柄名はビットコインやEtherで、保有し移転する資産を指します。
  4. 単位やティッカーはBTCやETHで、取引画面の数量表示に使います。

日常会話ではネットワーク名と銘柄名が同じ「ビットコイン」なので、区別が見えにくくなります。
一方、EthereumとEtherは名前が違うため、ネットワークへ投資するという表現より、ネットワークのネイティブ資産であるETHを買うと書くほうが正確です。

ビットコインと暗号資産に関するよくある質問

ビットコインは暗号資産ですか?

はい。
ビットコインは日本の資金決済法上の要件に当てはまる暗号資産で、日本銀行も代表例として挙げています。
定義と代表例は日本銀行の暗号資産に関する説明で確認できます。
ただし、暗号資産という総称にはビットコイン以外の銘柄も含まれます。

暗号資産の最初はビットコインですか?

現在の分散型暗号資産の出発点として、ビットコインは最初に広く実用化された代表例です。
2008年にビットコインの原論文が公開され、2009年にネットワークが始動しました。
それ以前にも電子現金や暗号技術の研究はあったため、「デジタルなお金の発想そのものが最初」という意味ではありません。

ビットコインとイーサは何が違いますか?

ビットコインは電子的な価値移転を中心に設計され、イーサはEthereum上の取引手数料やステーキングにも使われるネイティブ資産です。
ethereum.orgのETHの用途説明にあるように、ETHはアプリを動かす手数料の役割も持ちます。
用途とネットワークが違うため、価格だけで比較しません。

総称と個別銘柄を分けて読む

市場全体のニュースとビットコイン固有の情報を分けるだけで、価格、技術、規制の対象を取り違えにくくなります。
比較では銘柄名より、用途、供給、ネットワーク、流動性を同じ順で見ます。

  • 暗号資産は総称で、ビットコインはその中の一銘柄です。
  • Bitcoinはネットワーク名と銘柄名が同じため、文脈で区別します。
  • ビットコインとイーサは用途と技術基盤が異なります。
  • 一銘柄の特徴を暗号資産全体へ一般化しないことが必要です。

暗号資産全体の定義、始め方、リスクへ戻って整理する場合は、暗号資産の基礎から始め方までの全体像が判断の地図になります。

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