暗号資産にも、未公表の重要情報を利用した取引を規制する新しい枠組みが導入されます。ただし、2026年7月29日時点では改正法が公布された段階で、本体の施行日は政令で定められます。「法案が成立した」と「規制が施行された」を同じ日にしないことが重要です。
施行前だから自由に売買してよいわけでもありません。勤務先の規程、取引所の自主規制、秘密保持義務、詐欺や相場操縦に関するルールを確認し、未公表情報を受けたら売買を止めます。
取引所の現行サービスを調べる場合は、暗号資産取引所17社の比較ページを確認できます。
| 確認事項 | 2026年7月29日時点 |
|---|---|
| 国会での成立 | 2026年7月15日 |
| 公布 | 2026年7月23日 |
| 法律番号 | 令和8年法律第64号 |
| 本体施行 | 公布から1年以内に政令で定める日 |
2026年7月時点では公布と施行を分ける
- 2026年4月10日に法案が国会へ提出された
- 2026年7月15日に参議院で可決され成立した
- 2026年7月23日に令和8年法律第64号として公布された
- 本体は公布から1年以内の政令指定日に施行される
日付は衆議院の議案審議経過で確認できます。法案本文の附則は、原則として公布から1年を超えない範囲で政令が定める日に施行するとしています。したがって、2026年7月29日に新規制全体が施行済みとは扱いません。
改正法が対象にする未公表情報を考える
金融庁の改正法の概要は、暗号資産に関する情報公表制度と不公正取引規制の整備を掲げています。法案本文には、暗号資産取引業、情報公表、不公正取引に関する条文が含まれます。
想定しやすい重要情報は、新規上場や取扱廃止、大規模な提携、供給量を変える措置、重大な不正流出などです。ただし、何が対象となるか、公表後いつ売買できるかは施行政省令や取引所規程まで確認する必要があります。見出しだけで対象範囲を決めません。
施行前にも残る規程と禁止行為がある
金融審議会の2026年2月議事録では、当時の法制に相場操縦などの一般的な禁止はある一方、有価証券と同様の暗号資産インサイダー規制はないという整理が示されています。その穴を埋めるのが今回の改正です。
一方、JVCEAの自主規制規則には、会員向けの取引、情報管理、広告などの規則があります。交換業者や関連会社の役職員は、法施行前でも社内売買規程や秘密保持義務の対象になり得ます。一般利用者も、虚偽情報の拡散や相場操縦が許されるわけではありません。
未公表情報を受け取ったときの四段階
- 情報を受けた銘柄と関連銘柄の注文を止める
- 情報源、受取日時、内容、公表状況を記録する
- 勤務先や取引所のコンプライアンス窓口へ確認する
- 公式公表と売買再開条件が確認できるまで取引しない
「友人から聞いただけ」「少額だから」という理由で判断を緩めません。施行日や対象情報は衆議院の審議情報と金融庁の制度資料で更新を確認します。施行前の法的な整理は金融審議会の議事録、自主規制はJVCEAの現行規則で照合します。
暗号資産のインサイダー規制に関するよくある質問
2026年7月から暗号資産のインサイダー規制は施行済みですか?
2026年7月23日に改正法は公布されましたが、本体施行は別です。衆議院の審議経過で公布日と法律番号を、法案本文の附則で公布から1年以内に政令指定日を定める原則を確認できます。最新の政令が出たかを取引前に確認します。
上場予定を聞いたら売買を止めるべきですか?
公表前で重要性がありそうなら、真偽の推測より先に売買を止めるのが安全です。勤務先や関係事業者の規程を確認し、公式発表まで情報を他人へ広めません。施行後の対象該当性は個別事情で変わるため、専門部署や専門家へ相談します。
SNSのうわさも未公表情報ですか?
公開投稿だけで直ちに内部情報とは限りませんが、限定グループで関係者しか知り得ない資料を受けた場合は扱いが変わります。投稿の公開範囲、一次情報、受取経路を記録し、真偽不明の情報を売買や再投稿に使わないことが大切です。
情報を得た速さより売買を止める判断を優先する
暗号資産の制度は公布から施行まで移行期にあります。日付と適用範囲を確認し、未公表情報を得た場面では利益機会より取引停止を優先します。
- 2026年7月23日の公布と本体施行は別です。
- 改正法は情報公表と不公正取引規制を整備します。
- 施行前にも自主規制や社内規程があります。
- 対象か迷う情報では売買と拡散を止めます。
制度変更以外の危険を分けて確認するには、暗号資産が危険と言われる理由と回避策も役立ちます。

