野村證券や大手証券でFXはできる?取扱状況まとめ

野村證券や大手証券でFXはできる?取扱状況まとめ

「株は野村證券で持っている。同じところでFXもできるなら口座を増やさずに済むけれど、大手証券がFXを扱っているという話をあまり聞かない」

こういった疑問に答えます。

結論から言うと、大手証券のFX取扱いは会社によってはっきり分かれます。野村證券はノムラFX、大和証券はダイワFXとダイワ365FX、SMBC日興証券は日興FXを提供しています。一方、金融先物取引業協会が公表する登録業者一覧(2026年6月1日現在)には、みずほ証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の記載がありません。三菱UFJグループでFXを扱っているのは、グループ内の三菱UFJ eスマート証券のほうです。ここを取り違えると、扱っていない会社の口座を探し続けることになります。

大手証券だけでなく専業のFX会社まで含めて条件を並べたい方は、国内FX会社の比較ページに取引単位やスプレッドをまとめてあります。

会社店頭FX取引取引所FX取引公式ページで確認したサービス名
野村證券一覧に掲載あり一覧に記載なしノムラFX
大和証券一覧に掲載あり一覧に掲載ありダイワFX、ダイワ365FX
SMBC日興証券一覧に掲載あり一覧に記載なし日興FX
みずほ証券一覧に記載なし一覧に記載なし本記事では確認できず
三菱UFJモルガン・スタンレー証券一覧に記載なし一覧に記載なし本記事では確認できず
三菱UFJ eスマート証券一覧に掲載あり一覧に掲載あり三菱UFJ eスマート証券 FX
マネックス証券一覧に掲載あり一覧に記載なしFX PLUS
岡三証券一覧に掲載あり一覧に掲載あり本記事では未確認
SBI証券一覧に掲載あり一覧に記載なし本記事では未確認
松井証券一覧に掲載あり一覧に記載なし本記事では未確認
楽天証券一覧に掲載あり一覧に記載なし本記事では未確認

※掲載状況は金融先物取引業協会の登録業者一覧(2026年6月1日現在)にもとづきます。サービス名は2026年7月時点で各社の公式ページを確認できたものだけを記載しました。取扱いは変更されるため、申し込み前に必ず各社の公式サイトでご確認ください。

取扱状況は、協会の登録業者一覧で一度に見渡せる

会社ごとに公式サイトを回る前に、まとめて確認できる資料があります。

金融先物取引業協会は、店頭FX取引、取引所FX取引、店頭バイナリーオプション取引について、それぞれ登録業者の一覧を公表しています。2026年6月1日現在の店頭FX取引の欄には、SMBC日興証券、大和証券、野村證券、三菱UFJ eスマート証券、マネックス証券、松井証券、SBI証券、楽天証券、岡三証券などの社名が並びます(金融先物取引業協会「登録業者一覧(店頭FX取引、取引所FX取引、店頭バイナリーオプション取引)」)。

同じ資料の取引所FX取引の欄には、岩井コスモ証券、インヴァスト証券、岡三証券、外為オンライン、GMOクリック証券、サンワード証券、大和証券、日産証券、三菱UFJ eスマート証券などが掲載されています。

この一覧が便利なのは、会社側の宣伝を経由しないところです。扱っていれば載り、やめれば消える。「大手だから当然やっているはず」という思い込みを、資料1つで潰せます。

みずほ証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券の記載がないことも、ここで分かります。ただし記載がないことは、グループとして扱っていないという意味ではありません。次で見るとおり、グループ内の別会社が担っているケースがあります。

三菱UFJ系のFXは、グループ内の別会社が担っている

この記事でいちばん誤解されやすいのが、ここだと思います。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は登録業者一覧に記載がありませんが、同じ三菱UFJフィナンシャル・グループの三菱UFJ eスマート証券は、店頭FX取引と取引所FX取引の両方の欄に掲載されています。

同社のFXは18通貨30ペアを扱い、取引単位はミニが1,000通貨、通常が1万通貨、大口が10万通貨。取引手数料は無料で、個人のロスカットは口座の時価評価額が必要証拠金の75%を下回ると発動します(三菱UFJ eスマート証券「FX 取引ルール」)。

つまり「三菱UFJでFX」を探している人が向かう先は、対面の証券会社ではなくネット証券のほうです。同社は2025年2月1日にauカブコム証券から改称しているため、古い記事では旧社名で書かれています。

グループ名で探すと迷子になりやすい。社名そのもので登録業者一覧を引くのが、いちばん確実な手順です。

野村證券はノムラFXを提供。主要通貨は1万通貨単位

大手対面証券の代表として、野村證券から見ていきます。

同社はノムラFXという名称で店頭FXを提供しています。対円の通貨ペアが9、非対円が3で合計12通貨ペア。取引単位は主要通貨が1万通貨、香港ドル/円と南アフリカランド/円が10万通貨、ミニの4ペアが1千通貨です。取引手数料は無料で、必要証拠金は実取引額に証拠金率4%を乗じた額以上、最大レバレッジは25倍とされています(野村證券「ノムラFXの概要」)。

ロスカットについては、証拠金維持率が同社の定める水準を下回った場合に未決済建玉の全てに対して自動的に反対売買を行うと説明されており、具体的な数値までは記載がありませんでした。

取引時間は、米国標準時間で月曜が7時20分から翌6時55分、火曜から金曜が7時10分から翌6時55分。米国夏時間になると終了が翌5時55分、火曜から金曜の開始が6時10分に動く一方、月曜の開始は7時20分のまま変わりません。

申込には条件が付きます。野村證券の総合口座を保有し、野村ホームトレードを利用していること、未成年でないこと、満80歳未満であること、他店にノムラFX口座がないこと。専業のFX会社のように単独で申し込む形ではありません(野村證券「FX(外国為替証拠金取引)」)。

大和証券は、取引所FXと店頭FXを同じ会社の中で比べられる

大和証券の構成は、この記事のなかでいちばん珍しい形です。

同社はダイワ365FX(くりっく365)とダイワFX(店頭FX)の2本立てで、公式サイトに比較表を用意しています。ダイワ365FXは25通貨ペア、ダイワFXは11通貨ペア。取引手数料はどちらも無料で、レバレッジは25倍、20倍、10倍、5倍、2倍、1倍から選べます(大和証券「ダイワ365FX(くりっく365)とダイワFX(店頭FX)の比較」)。

差が出るのは必要証拠金とロスカットです。ダイワ365FXは定額方式、ダイワFXは定率方式。ロスカット基準はダイワ365FXが100%、80%、70%、60%、50%から選べるのに対し、ダイワFXは100%固定とされています。

税制はどちらも同じです。同社の比較表は、両商品とも先物取引に係る雑所得等として申告分離課税の対象、税率は所得にかかわらず一律20%という同じ文言を並べ、注記で所得税額に2.1%が上乗せされて20.315%になると説明しています。取引所FXだけ税金が有利という古い説明は、取扱会社自身の資料で否定されているということ。

なお、両商品の口座開設の詳細な条件までは公式ページで確認できませんでした。取扱いが継続していることと、新規受付停止の告知が見当たらないことは確認しています(大和証券「FX」)。

SMBC日興証券の日興FXは、100通貨単位から刻める

3社目はSMBC日興証券です。ここは取引単位が特徴的でした。

商品概要によれば、日興FXは28通貨ペアを扱い、取引単位は100通貨単位と1,000通貨単位。取引手数料は無料で、レバレッジは最大25倍、通貨ペアごとに4%以上の証拠金が必要とされています。ロスカットは証拠金維持率が50%を下回る場合に執行され、追加証拠金は維持率が100%を下回る場合に請求されます(SMBC日興証券「FX 商品概要」)。

100通貨単位というのは、大手証券のなかではかなり細かい刻みです。専業のFX会社でも1,000通貨単位が主流であることを考えると、入口の軽さでは上位に入ります。

利用にはダイレクトコースの口座が必要とされています。対面のコースではなくオンライン側の口座が前提になる点は、野村證券が総合口座とホームトレードを求めるのと似た構造です。

「大手証券は敷居が高い」という印象を持つ方は多いはずですが、少なくとも取引単位の面ではそうとも限りません。次で、この差を金額に直します。

最初の1回に必要な資金は、取引単位の差で最大1,000倍変わる

各社の条件を並べると、いちばん効いてくるのは取引単位です。金額に直して確かめます。

前提は米ドル/円で、レートは日本銀行が公表した2026年7月21日17時時点の162.59円台。証拠金率は、個人の店頭FXで義務づけられている4%を使います(日本銀行「外国為替市況(日次)」)。

最小取引単位米ドル/円換算の取引金額必要証拠金(4%)この記事で確認した該当例
100通貨約1万6,259円約650円SMBC日興証券の100通貨単位
1,000通貨約16万2,590円約6,504円野村證券のミニ、三菱UFJ eスマート証券のミニ
1万通貨約162万5,900円約6万5,036円野村證券の主要通貨、くりっく365
10万通貨約1,625万9,000円約65万360円野村證券の香港ドル/円と南アフリカランド/円

いちばん軽い100通貨と、いちばん重い10万通貨では、必要な資金が1,000倍違います。同じ大手証券でも、最初の1回のハードルはこれだけ開くということ。

さらに、1回の損益の振れ幅も同じ比率で変わります。米ドル/円が1円動いたときの損益は、100通貨なら100円、10万通貨なら10万円。練習のつもりで始めた人が最初につまずくのは、たいていこの部分です。

ここは断言しますが、口座選びで最初に見るべきは会社の知名度ではなく、この取引単位です。ブランドで選んで1万通貨から始めるより、100通貨や1,000通貨で操作に慣れるほうが、失う金額はずっと小さくて済みます。

大手証券の外側まで視野を広げるなら、初心者向けの国内FX口座の比較が近道です。専業のFX会社の最小単位と並べてはじめて、上の表の4行がどのあたりに位置するのかが見えてきます。

大手証券のFXは、証券総合口座を持っていることが前提になる

もう1つ、専業のFX会社と決定的に違う点。手続きの順番のほうです。

専業のFX会社なら、FX口座だけを単独で申し込めます。大手証券の場合、まず証券側の口座を開き、そのうえでFX口座を追加する形になるところが多いということ。

会社公式ページで確認した申込の前提
野村證券総合口座の保有、野村ホームトレードの利用、未成年でないこと、満80歳未満、他店にノムラFX口座がないこと
SMBC日興証券ダイレクトコースの口座
大和証券具体的な条件は公式ページで確認できず
三菱UFJ eスマート証券具体的な条件は公式ページで確認できず
マネックス証券証券総合取引口座とは別にFX PLUSの口座開設手続きが必要

満80歳未満という年齢の上限は、専業のFX会社ではあまり見かけない条件です。対面の証券会社らしい設計だと感じました。

手続きが1段増えることを、遠回りと見るか安心材料と見るかは人それぞれ。すでに証券口座を持っている人にとっては、追加の申込だけで済むぶん近道になります。

なお、こうした登録の事実は読者側からも確認できます。金融庁が2026年1月30日から運用を始めた一括検索機能で、業種を横断して登録状況を調べられるようになりました(金融庁「金融事業者一括検索機能の運用開始について」)。

大手証券でFXを始める前によく調べられている質問

取扱状況と条件はここまでで出そろいました。とはいえ、実際に申し込む段になって迷う点が残るはずです。検索でよく見かける5つに答えます。

野村證券のFXにログインするにはどうすればいいですか?

ノムラFXは野村ホームトレードの利用が前提とされているため、まず野村證券のオンラインサービスにログインし、そこからFXの取引画面へ進む形になります。FX専用の独立したログイン画面を持つ専業のFX会社とは、導線が違います。

ログインできない場合、FX口座の開設が完了していない可能性もあります。総合口座とFX口座は別の申込である点を確認してください。

みずほ証券でFXはできますか?

金融先物取引業協会の登録業者一覧(2026年6月1日現在)には、店頭FX取引にも取引所FX取引にもみずほ証券の記載がありませんでした。本記事では、同社がFXを扱っているという事実を確認できていません。

グループの他社が扱っている可能性はあります。判断は、社名そのもので登録業者一覧を引くか、金融庁の一括検索で確かめてください。

大手証券のFXは、専業のFX会社と比べて不利ですか?

一概には言えません。取引単位で見ればSMBC日興証券の100通貨単位は専業より細かく、大和証券のように取引所FXと店頭FXを同じ会社で選べる形もあります。

一方で、取扱通貨ペア数は専業より少ない傾向がありました。野村證券が12通貨ペア、大和証券のダイワFXが11通貨ペアという水準です。通貨ペアの多さを重視するなら、専業のほうが選択肢は広くなります。

大手証券のFXでスキャルピングはできますか?

野村證券、大和証券、SMBC日興証券のいずれについても、今回参照した公表資料には、スキャルピングを名指しで許容または禁止する記載が見当たりませんでした。記載がないことを許容と読み替えないでください。回数を打つ前提なら、約款と契約締結前交付書面で禁止行為の定義まで確かめるのが確実です。

条件面では、取引単位が1万通貨中心の会社は1往復あたりの負担が大きくなります。回数を積むスタイルなら、100通貨や1,000通貨から刻める口座のほうが噛み合います。

大手証券のFXでも税金の扱いは同じですか?

同じです。FXの利益は先物取引に係る雑所得等として申告分離課税の対象で、所得税15%、地方税5%、復興特別所得税が基準所得税額の2.1%、合計20.315%となります(国税庁「No.1521 外国為替証拠金取引(FX)の課税関係」)。

同じ証券口座で保有している株式の譲渡益とは損益通算できません。口座がまとまっていても、税務上は別枠だと考えてください。

大手証券のFXは、社名ではなく取引単位で選ぶと外さない

野村證券、大和証券、SMBC日興証券は取扱いがあり、みずほ証券と三菱UFJモルガン・スタンレー証券は登録業者一覧に記載がない。この違いを押さえたうえで、次に見るべきは取引単位です。

  • 店頭FXの登録業者一覧(2026年6月1日現在)には野村證券、大和証券、SMBC日興証券、三菱UFJ eスマート証券、マネックス証券などが掲載されている
  • 三菱UFJ系のFXは三菱UFJモルガン・スタンレー証券ではなく、グループ内の三菱UFJ eスマート証券が扱っている
  • 野村證券のノムラFXは12通貨ペアで主要通貨は1万通貨単位、ミニは1千通貨単位
  • 米ドル/円の必要証拠金は100通貨で約650円、10万通貨で約65万360円と1,000倍の開きがある
  • 掲載内容は2026年7月時点の確認結果で、取扱いは変更されうるため申し込み前に各社の公式サイトで確認する

すでに証券口座を持っているなら、追加の申込だけで始められます。持っていないなら、証券口座から作る手間を含めて比べてください。

口座を追加するタイミングでは、開設時の特典条件も気になるところ。FX口座開設キャンペーンとキャッシュバックの条件で、取引量の条件が自分の取引ペースに合うかを先に確かめておきましょう。

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