「OANDA証券はオーダーブックが見られてMT4も使えると聞いた。実際に口座を開いたら、そのまま同じ環境で取引できるのだろうか」
こういった疑問に答えます。
最初に、この記事で一番重要な事実を書きます。OANDA証券のMT4は、すでに終わりが決まっています。MT4用サブアカウントの作成はNYサーバーが2025年1月31日、東京サーバーが2026年3月27日で終了しており、東京サーバーのMT4は2026年9月25日に新規注文が停止、2026年11月27日に提供そのものが終わります。つまり今から口座を開いてMT4を使う前提で選ぶことは、もうできません。一方でオーダーブックは健在で、これは口座がなくても閲覧できます。MT4目当てなら候補から外し、オーダーブック目当てなら残す。判断はここで分かれます。
MT4以外のプラットフォームも含めて各社を並べたい方は、主要FX会社の比較ページで対応ツールと取引条件の一覧を確認してください。
| 項目 | OANDA証券(東京サーバー)の公表内容 |
|---|---|
| 取扱通貨ペア | 裁量プラン37通貨ペア、スタンダードプラン40通貨ペア |
| 最小取引単位 | 1,000通貨以上1,000通貨単位(MXN/JPY・CNH/JPYは1万通貨単位) |
| 最大注文数量 | 100万通貨(一部通貨は300万通貨) |
| 取引手数料 | 0円 |
| 必要証拠金 | 個人は取引金額の4%以上 |
| ロスカット水準 | 証拠金維持率100%以下 |
| マージンコール | マージンコールもマージンカットもなし |
| 対応プラットフォーム | 裁量プランはMT5のみ、スタンダードプランはMT5またはMT4 |
| MT4の現況 | サブアカウント作成は2026年3月27日で停止、2026年11月27日に提供終了 |
| 取引時間 | 米国標準時間適用期間は月曜7:05から土曜6:59 |
| 信託保全先 | 三井住友銀行、SBIクリアリング信託、日証金信託銀行を受託者とする金銭信託 |
| 登録番号 | 関東財務局長(金商)第2137号 |
※2026年7月時点の公表内容です。MT4の提供終了スケジュールは進行中のため、検討している方は必ず公式のお知らせで最新の日程を確認してください。
MT4は提供終了が決まっている。移行先はMT5かfxTradeかTradingView
古い解説記事を読んで来た方のために、現況から整理します。ここを間違えると、使えないものを目当てに口座を開くことになります。
同社のお知らせによれば、MT4東京サーバーのサブアカウント作成は2026年3月27日にすでに停止されました。新規注文の受付停止は2026年9月25日、サービスの提供終了は2026年11月27日と告知されています。理由として、サイバーセキュリティの基準が厳しくなるなかで、MetaQuotes社の保守が終了したMT4では最新の要件を満たし続けられないことが挙げられています(OANDA証券「MT4サブアカウント作成停止ならびにMT4提供終了に関するご案内」)。
NYサーバーのMT4については、コース比較のページで新規開設の受付が2025年1月31日に終了したと示されています(OANDA証券「取引全コース・オプション比較」)。
移行先として案内されているのはMT5、fxTrade、TradingViewの3つです。MT5については64ビット化による処理速度、チャートの時間軸の種類、バックテストの精度が向上している点が挙げられています。
正直に書くと、これはOANDA証券だけの問題ではありません。MT4の保守が終わっている以上、同じ判断をする会社は今後も出ます。MT4のEA資産を持っている人は、移行計画を自分で立てておくべき時期に来ています。
すでに東京サーバーで建玉を持っている方は、案内に従って対応を進めてください。残高がある場合は期限までにMT5や他のプラットフォームへ資金を移すよう求められています。
MT4が使える国内口座の現在の選択肢と、MT5との違いはMT4が使える国内FX口座とMT5との違いで整理しています。移行先を探している方は、そちらを先に見てから会社を選び直すほうが早いはずです。
オーダーブックはOANDAグループの顧客の注文状況で、市場全体ではない
この会社の看板機能について、まず範囲をはっきりさせておきましょう。誤解したまま使うと、判断そのものが狂います。
OANDAオーダーブックでは、未約定の注文状況を示すオープンオーダーと、保有中のポジション状況を示すオープンポジションの2つが公開されています。対象はOANDAグループの顧客の取引であって、市場全体ではないと明記されています。閲覧に口座は必要ありません(OANDA証券「OANDAオーダーブック(オープンオーダー・オープンポジション)」)。
ここが評価の分かれ目です。世界の外国為替取引の規模を思えば、1社の顧客の注文状況が全体を代表するとは言えません。それでも価値があるのは、こうしたデータをそもそも公開している会社がほとんどないから。
私の考えを書きます。オーダーブックは相場を当てる道具ではなく、価格が滞りやすい水準に見当をつける道具です。損切り注文が集まっている価格帯を知れば、そこを抜けたときに動きが加速しやすいと予想できる。それ以上のことを期待すると外れます。
「ではどの程度あてになるのですか」と聞かれたら、正直に分かりませんと答えます。的中率を検証した公表データはありません。データの性格を理解したうえで、自分の判断材料の一つとして使うのが妥当な距離感です。
オーダーブックの更新間隔は、会員区分によって6倍変わる
同じオーダーブックでも、見えているデータの新しさは人によって違います。ここは意外と知られていません。
公式の案内によれば、更新間隔は非会員が30分、SILVER会員が20分、GOLD以上の会員が5分です。新しく口座を開設した人には、最大2か月間GOLD相当が付与されるとも書かれています。
これが取引の判断回数にどう効くかを数えてみます。前提は、1日8時間画面に向かい、オーダーブックが更新されるたびに状況を確認するというもの。
| 会員区分 | 更新間隔 | 1日8時間での更新回数 | 月20営業日の更新回数 |
|---|---|---|---|
| 非会員 | 30分 | 16回 | 320回 |
| SILVER | 20分 | 24回 | 480回 |
| GOLD以上 | 5分 | 96回 | 1,920回 |
非会員とGOLD以上では、1か月に見られるデータの回数が1,600回違います。倍率にして6倍。
短い時間軸で取引する人ほど、この差は効きます。30分前の注文状況を見て5分足で判断するのは、率直に言って噛み合いません。
逆に、日足や4時間足で方向を決める人には30分間隔でも十分です。自分の時間軸と更新間隔が合っているかを、先に確かめてください。
新規開設で付与される期間は、この機能を試す猶予だと考えるといいでしょう。期間が終わったあとの更新間隔で自分の取引が成り立つかを、その2か月で見極める。それが現実的な使い方です。
注文が集中する価格帯を損切りに使うなら、距離から数量を逆算する
オーダーブックを実際の発注につなげる方法を、数字で示します。他社の記事ではあまり見ない考え方なので、丁寧に書きます。
前提を置きます。資金は10万円、1回の取引で許容する損失は資金の2%にあたる2,000円。通貨ペアは米ドル/円で、レートは2026年7月21日17時時点の162.59円台を使います(日本銀行「外国為替市況(日次)」)。必要証拠金は個人向けの4%で計算しました(金融先物取引業協会「FX取引の規制について」)。
オーダーブックで見つけた注文集中帯までの距離を損切り位置とし、そこから建てられる数量を逆算します。
| 集中帯までの距離 | 許容損失2,000円で建てられる数量 | 必要証拠金 | 資金10万円で建てられるか |
|---|---|---|---|
| 10銭 | 20,000通貨 | 約13万72円 | 証拠金が足りず建てられない |
| 20銭 | 10,000通貨 | 約6万5,036円 | 建てられる |
| 50銭 | 4,000通貨 | 約2万6,014円 | 建てられる |
| 1円 | 2,000通貨 | 約1万3,007円 | 建てられる |
| 2円 | 1,000通貨 | 約6,504円 | 建てられる |
10銭の行に注目してください。損切りを近くに置くほど数量を増やせる理屈ですが、必要証拠金が13万円を超えて資金10万円では建てられません。
つまり損切りを極端に近づける戦略は、資金が小さいうちは物理的に選べないということ。この壁は、リスク管理の話ではなく証拠金の話です。
逆に距離を1円取れば、必要な証拠金は約1万3,007円まで下がります。資金に余裕が生まれ、同時に細かい値動きで振り落とされる確率も減る。
オーダーブックの使い方として私が勧めるのはこちらです。集中帯を見つけたら、そこまでの距離を測り、許容損失から数量を割り戻す。順番を逆にして、先に数量を決めてから損切りを置く発想が、資金を減らす一番の原因になります。
東京サーバーとNYサーバーでは、通貨ペア数もスプレッドの方式も違う
同じ会社でも、選ぶサーバーで条件が変わります。この構造は他社にあまりありません。
東京サーバーの取引条件によれば、裁量プランは37通貨ペア、スタンダードプランは40通貨ペア。最小取引単位はいずれも1,000通貨以上1,000通貨単位で、MXN/JPYとCNH/JPYのみ1万通貨単位です。最大注文数量は100万通貨、一部の通貨は300万通貨まで対応しています。取引手数料は両プランとも無料です(OANDA証券「東京サーバー(OANDA Japan FX)」)。
プラットフォームの対応も分かれます。裁量プランはMT5のみで自動売買に対応せず、スタンダードプランはMT5またはMT4で自動売買に対応します。ただし前述のとおり、MT4は新規で選べる選択肢ではありません。
スプレッドの方式にも違いがあります。東京サーバーは米ドル/円が0.3銭から0.9銭という変動幅で示される一方、NYサーバーのベーシックコースは0.4銭原則固定と掲げられています。同じ会社の中に、変動制と原則固定の両方が用意されているということ。
どちらが良いという話ではありません。コストを事前に確定させたいなら固定、条件の良い局面での狭さを取りたいなら変動。自分がどちらの不確実性を嫌うかで選んでください。
なおNYサーバーはfxTradeとTradingViewのみの対応で、自動売買には対応していないと案内されています。自動売買を前提にするなら東京サーバー側を見ることになります。
ロスカットは維持率100%以下で、マージンコールもマージンカットもない
資金管理のルールは、公式資料にはっきり書かれています。
よくある質問によれば、ロスカットは証拠金維持率が100%以下になった場合に発動し、損失の大きい建玉から順に、維持率が100%を上回るまで強制決済されます。あわせて、ロスカット判定時の価格での約定を保証するものではないこと、相場が急激に変動した場合には証拠金を超える損失が発生する可能性があることが明記されています(OANDA証券 よくある質問「ロスカットのルールを教えてください」)。
取引説明書ではさらに踏み込んだ記載があります。個人でも法人でも、マージンコールとマージンカットはなくロスカットのみが適用されると書かれています。取引手数料は0円、必要証拠金率は個人が4%からです(OANDA証券「店頭デリバティブ取引説明書」)。
維持率100%というのは、預けた資金が必要証拠金と同じ額まで削られた時点で切られるということ。50%を基準にする会社より、かなり手前で止まります。
早いことには両面あります。損失が資金全体を飲み込む前に止まりやすい一方、まだ戻る余地のある含み損でも決済される。通知の段階がないぶん、証拠金の余力は自分で見張るしかありません。
取引時間は、米国標準時間適用期間で東京サーバーが月曜午前7時05分から土曜午前6時59分、NYサーバーが月曜午前7時4分55秒から土曜午前6時59分と記載されています。開始時刻に秒単位の差がある点は、週明けの窓を狙う人だけが気にすればよい細部です。
会社の信用は、登録番号と3社の信託保全先で確かめられる
評判の書き込みより先に、公表されている事実を見ておきましょう。
会社概要によれば、OANDA証券株式会社の設立は2004年11月8日、資本金は4億8,500万円、株主は米国のOANDA Global Corporationです。登録は関東財務局長(金商)第2137号で、金融先物取引業協会、日本証券業協会、日本商品先物取引協会に加入しています(OANDA証券 会社概要)。
顧客資産の扱いも取引説明書に明示されています。三井住友銀行、SBIクリアリング信託株式会社、日証金信託銀行株式会社を受託者とする金銭信託とされ、複数の信託先が並んでいます。
海外資本を気にする方もいるはずですが、日本国内で登録を受けた業者である以上、適用されるのは日本の規制です。金融先物取引業協会によれば、顧客証拠金の区分管理は2010年2月1日から信託に一本化され、同日からロスカットルールの整備と遵守が全業者に義務づけられました。
登録状況は自分でも確認できます。金融庁は2026年1月30日から、業種を横断して登録金融事業者を検索できる機能の運用を開始しました(金融庁「金融事業者一括検索機能の運用開始について」)。社名を入れて確かめるほうが、口コミを追うより早く終わります。
OANDA証券の口座開設前に、よく調べられている質問
MT4の期限と、オーダーブックがどこまでのデータかは押さえました。残るのは、申し込みボタンの手前で確かめておきたい点でしょう。検索の多い4つに答えます。
OANDA証券でMT4は今から使えますか?
新規に使い始めることはできません。MT4用サブアカウントの作成はNYサーバーが2025年1月31日、東京サーバーが2026年3月27日で終了しています。
東京サーバーのMT4自体も2026年9月25日に新規注文が停止し、2026年11月27日に提供が終わる予定です。MT4を目的にこの会社を選ぶ理由は、現時点では残っていません。
オーダーブックは口座がなくても見られますか?
見られます。公式の案内では、閲覧に口座は不要とされています。
ただし更新間隔は会員区分で変わり、非会員は30分間隔です。5分間隔で見たい場合はGOLD以上の区分が必要で、新規開設者には最大2か月間GOLD相当が付与されると案内されています。
オーダーブックのデータは市場全体を表していますか?
表していません。公開されているのはOANDAグループの顧客の注文状況とポジション状況です。
これを市場全体の縮図として扱うと、判断を誤ります。価格が滞りやすい水準の見当をつける材料として、限定的に使ってください。
OANDA証券に追証はありますか?
取引説明書には、個人も法人もマージンコールとマージンカットはなく、ロスカットのみが適用されると記載されています。
ただし相場が急変した場合は証拠金の額を上回る損失が生じることがあるとも書かれています。ロスカットがあるから損失が限定されるという理解は誤りです。
OANDA証券は、MT4ではなくオーダーブックで選ぶ会社になった
数年前の評判をそのまま持ち込むと、この会社の評価を外します。看板だったMT4環境は畳まれる方向にあり、残るのは注文状況を公開しているという情報面の特徴のほうです。
- MT4はサブアカウント作成がNYサーバー2025年1月31日、東京サーバー2026年3月27日で終了し、東京サーバーは2026年11月27日に提供終了予定
- 移行先として案内されているのはMT5、fxTrade、TradingViewの3つ
- オーダーブックはOANDAグループ顧客のデータで、更新間隔は非会員30分・SILVER20分・GOLD以上5分と6倍の差がある
- 資金10万円で許容損失2,000円とした場合、損切り距離10銭では必要証拠金が約13万72円となり建てられない
- ロスカットは証拠金維持率100%以下で、マージンコールもマージンカットもなし。掲載内容はいずれも2026年7月時点
まずやることは、オーダーブックを口座なしで開いて自分の時間軸に合うかを見ること。合わないと感じたなら、この会社を選ぶ理由はかなり薄くなります。
取扱銘柄の広さから会社を選びたい方は、IG証券FXの評判とノックアウトオプションも読んでみてください。扱える対象の数という別の軸で比較できます。

