「外為オンラインのiサイクル2取引は、設定するだけで自動的に売買してくれるらしい。ただ、手数料がかかると聞いた。放置できる代わりにコストが重いなら、その分をどう見積もればいいのか分からない」
こういった疑問に答えます。
先に一番大事な点を書きます。外為オンラインは、取引手数料が発生する会社です。公表されている上限は1,000通貨コースで1ロットあたり20円、1万通貨コースで1ロットあたり200円。これは通貨量に直すとどちらも2銭相当で、往復すれば4銭相当になります。取引手数料0円の会社が多数派になった今、ここを知らずに始めるのは危険。一方でiサイクル2取引は変動幅と最大ポジション数を決めるだけで自動発注を繰り返す仕組みで、1,000通貨単位のミニコースにも対応しています。1回あたりの目安利益を大きめに設定できる人にとっては、手数料の比重が下がって使える口座になります。
自動売買を提供する会社は他にもあり、コスト構造がそれぞれ違います。まず全体像を押さえたい方は、FX会社の条件を並べた比較ページから確認してみてください。
| 項目 | 外為オンラインの公表内容 |
|---|---|
| 取扱通貨ペア | 26通貨ペア(外為オンライン365は33通貨ペア) |
| 最小取引単位 | L25 miniコース、L25R miniコースは1,000通貨単位。L25コース、L25Rコースは10,000通貨単位 |
| 取引手数料 | 1,000通貨コースは1ロットあたり0円〜20円、1万通貨コースは1ロットあたり0円〜200円 |
| ロスカット水準 | L25Rコース、L25R miniコースは証拠金率100%。L25コース、L25 miniコースは証拠金率20% |
| 追証の扱い | L25コースには証拠金追加の判定があり、L25Rコースはロスカットで対応するため追証なし |
| 自動売買 | iサイクル2取引、サイクル2取引を上記4コースで提供 |
| 注文方法 | 成行、指値、逆指値、IFD、OCO、IFDO、トレールなど |
| 取引時間 | 公式ページで正確な表記を確認できず |
| 信託保全先 | 複数の信用力の高い金融機関に分散して保管と記載。個別の信託先名は公式ページで確認できず |
| 登録番号 | 関東財務局長(金商)第276号 |
| 設立 | 2003年4月28日 |
※この表は2026年7月26日に外為オンラインの公式ページで確認した内容です。同社はコースによって条件が分かれるため、申し込むコース名を決めてから公式の取引要綱を読み直してください。
iサイクル2取引は、変動幅を決めて自動発注を繰り返す注文
まず仕組みから確認します。名前が似た2つのサービスがあり、ここを取り違えると設定が意図どおりに動きません。
公式の案内によれば、iサイクル2取引は設定した変動幅で相場が動くたびに自動で新規注文を繰り返す仕組み。サイクル2取引は設定した変動幅で新規注文を出したあと、その範囲内の売買にとどまり、自動での繰り返しにはなりません。注文時に設定するのは、新規注文を入れる価格間隔である変動幅、保有できる最大ポジション数、各ポジションの目標利益額である目安利益、そして損失の上限となるストップロス幅です(外為オンライン「iサイクル2取引・サイクル2取引」)。
言い換えると、決めるのは「どの間隔で」「何本まで」「いくらで利確し」「どこで止めるか」の4つ。相場の方向を当てにいく注文ではありません。
利用できるのはL25Rコース、L25Rミニコース、L25コース、L25ミニコースの4つ。ミニコースは1,000通貨単位で、通常のコースは10,000通貨単位です。
同社は注意事項として、システムが設定条件に基づいて自動発注するため、市場の変動が大きい場合には予想外の損失が発生する可能性があると記載しています。自動という言葉に安全の意味は含まれていない、ということ。
「では設定さえ合っていれば利益は積み上がるのか」と考えたくなるかもしれません。ここで効いてくるのが、次に見る手数料です。
取引手数料が発生する会社である。ここを最初に確認してほしい
この記事で一番強く伝えたいのがここです。他社と同じつもりで始めると、想定が崩れます。
公式の取引手数料ページによれば、1,000通貨コースは1ロットあたり0円から20円(最大)、1万通貨コースは1ロットあたり0円から200円(最大)と公表されています。365の口座は1ロットあたり0円から3,100円(最大)。手数料は注文方法ごとに表示され、クイック注文、成行、指値、逆指値、IFD、iサイクル2取引、サイクル2取引が対象として並んでいます(外為オンライン「取引手数料」)。
0円から始まる幅の表記なので、必ず上限額がかかるわけではありません。ただし計画を立てるなら、重いほうの数字で見ておくべきです。
通貨量あたりに直します。
| コース | 1ロットの通貨量 | 1ロットの手数料上限(片道) | 通貨量あたりの換算 | 往復の手数料上限 |
|---|---|---|---|---|
| miniコース | 1,000通貨 | 20円 | 2銭相当 | 40円 |
| 通常コース | 10,000通貨 | 200円 | 2銭相当 | 400円 |
どちらのコースでも、片道で2銭相当、往復で4銭相当という計算になります。取引手数料0円でスプレッド0.2銭を提示する会社と比べると、往復コストの差は無視できません。
さらに効いてくるのが、iサイクル2取引が回数を前提とした注文だという点です。1回あたりの目安利益に対して、往復の手数料上限がどれだけの比率になるかを計算しました。前提は通常コースの1ロット(10,000通貨)で、往復の手数料が上限どおり400円かかった場合。
| 1回の目安利益 | 必要な値幅 | 往復手数料の上限 | 手数料を引いた残り | 手数料の比率 |
|---|---|---|---|---|
| 500円 | 5銭 | 400円 | 100円 | 80% |
| 1,000円 | 10銭 | 400円 | 600円 | 40% |
| 2,000円 | 20銭 | 400円 | 1,600円 | 20% |
| 5,000円 | 50銭 | 400円 | 4,600円 | 8% |
目安利益を500円に設定すると、上限どおりの手数料がかかった場合には8割が消えます。2,000円なら2割、5,000円なら1割弱。
ここから導ける設計は1つです。この口座で細かく刻む設定は成立しにくい。値幅を広めに取り、1回の目安利益を大きくする方向に振らないと、手数料の比率が下がりません。
なお、目安利益はあくまで設定値であって、その金額に届くかどうかは相場次第です。上の表は利益を約束するものではなく、コストの重さを比率で見るための計算だと理解してください。
コースは4つ。ロスカット水準が100%と20%で大きく分かれる
コース選びを間違えると、資金の減り方がまるで変わります。ここは仕組みを正確に押さえてください。
初心者向けのQ&Aによれば、L25コース、L25Rコース、365Rコースの取扱単位は10,000通貨単位、L25 miniコースとL25R miniコースは1,000通貨単位。ロスカットはL25コースとL25 miniコースが証拠金率20%、L25RコースとL25R miniコースが証拠金率100%と案内されています。取扱通貨ペアは外為オンラインが26通貨ペア、外為オンライン365が33通貨ペアです(外為オンライン「初心者の為のQ&A」)。
ロスカットの解説ページでは、L25RコースとL25R miniコースのロスカット水準を「保有ポジション数×証拠金必要額×100%」、L25コースとL25 miniコースを「保有ポジション数×証拠金必要額×20%」と示しています。前者は追証がなく、後者には毎営業日の証拠金追加の判定があると説明されています(外為オンライン「ロスカットと証拠金判定」)。
100%と20%。この差は、リピート系の注文と組み合わせたときに性格が正反対になります。
100%のコースは、必要証拠金と同額まで資金が減った時点で切られます。含み損を抱えたまま値幅を刻み続ける設計とは、相性が良くありません。20%のコースは長く持ちこたえる代わりに、証拠金追加の判定が入る。
私の見方はこうです。自動売買を回す前提なら、まずどちらのコースで走らせるかを決め、そのコースのロスカット式に自分の資金を当てはめて、何本まで保有できるかを先に出す。設定画面の最大ポジション数は、この計算から逆算する数字であって、感覚で決める数字ではありません。
miniコースの1,000通貨は、リピート系では本数の自由度に直結する
取引単位の話は、リピート系の注文だと意味合いが変わってきます。
日本銀行の外国為替市況によれば、2026年7月21日17時時点の米ドル/円は162.59円台でした(日本銀行「外国為替市況(日次)」)。個人の必要証拠金は取引金額の4%以上と定められているため、1,000通貨なら約6,504円、10,000通貨なら約6万5,036円になります(金融先物取引業協会「FX取引の規制について」)。
同じ50万円の資金で考えます。10,000通貨単位なら7本前後しか並べられませんが、1,000通貨単位なら70本以上。値幅を細かく刻んで広いレンジに置くには、単位が小さいほうが圧倒的に有利です。
とはいえ、ここで前の章の手数料が効いてきます。miniコースでも通貨量あたりの手数料は同じ2銭相当なので、本数を増やしても単価は下がりません。
つまりminiコースの価値は、コストが安くなることではなく、資金に対して本数を細かく調整できることにあります。ここを取り違えないでください。
リピート系の注文を提供する各社の設計思想と、値幅や本数の決め方はFXリピート系自動売買の比較とトラリピ型の選び方にまとめました。設定の考え方は会社をまたいで共通する部分が多いので、先に読んでおくと外為オンラインの設定画面でも迷いません。
自動売買は判断を省く道具であって、損益を保証する道具ではない
評判を調べていると、自動売買に対する期待が過剰になっている場面をよく見かけます。ここは正直に線を引きます。
iサイクル2取引がしてくれるのは、決めた間隔で注文を出し続けることだけです。相場がレンジを外れて一方向に走れば、含み損を抱えたポジションが並び、新規の利確は止まります。同社自身が、市場の変動が大きい場合に予想外の損失が発生する可能性を注意事項として書いています。
外為オンラインは取引に関するリスクや手数料の説明を法定書面としても公開しており、コースごとの条件が要綱に整理されています(外為オンライン「取引要綱詳細」)。申し込む前に、自分が選ぶコースの行だけでも読んでおくと、後から驚くことが減ります。
そして税金の扱いは、自動売買であっても裁量取引と変わりません。国税庁によれば、FXの差金決済による利益は先物取引に係る雑所得等として申告分離課税の対象で、税率は所得税15%、地方税5%、これに復興特別所得税として基準所得税額の2.1%が加わります(国税庁「No.1521 外国為替証拠金取引(FX)の課税関係」)。合計20.315%。手数料はコストとして差し引ける一方、利益が出れば申告が必要になります。
自動で回っているとログを見なくなりがちですが、年末に取引報告を確認する作業だけは自分でやることになります。ここは覚えておいてください。
会社の登録は確認できる。信託先の個別名は公式ページで確認できず
安全性の項目は、確認できたものとできなかったものを分けて書きます。
会社概要によれば、外為オンラインの設立は2003年4月28日、登録は金融商品取引業者として関東財務局長(金商)第276号です。顧客資産については「当社は法令等に基づき、お客様の大切な資産につき、複数の信用力の高い金融機関に分散して保管しております」と記載されていますが、個別の信託先金融機関名はこのページでは確認できませんでした(外為オンライン「会社概要」)。
サービス紹介のページにも、関東財務局長(金商)第276号の登録と日本投資者保護基金への加入が記載されています(外為オンライン「外為オンラインが選ばれる理由」)。
信託保全そのものは、国内で登録を受けた業者に共通の義務です。金融先物取引業協会によれば、顧客から預かった証拠金の区分管理は2010年2月1日から信託に一本化されました(金融先物取引業協会「FX取引の規制について」)。信託先の個別名を書くかどうかは、各社の開示姿勢の差です。
登録番号のほうは、読者の側で裏を取れます。金融庁が2026年1月30日に運用を始めた一括検索機能なら、業種をまたいで登録状況を引けるからです(金融庁「金融事業者一括検索機能の運用開始について」)。設定を組んで発注を任せきる口座ほど、この1回の確認を先に済ませておく意味があります。
外為オンラインの口座とiサイクル2取引について、よく調べられている質問
コースと手数料の話はここまでで出そろいました。とはいえ、設定画面を前にして迷う点が残っているはずなので、検索でよく調べられている5つに答えます。
外為オンラインのiサイクル2取引に手数料はかかりますか?
かかる場合があります。公表されている上限は1,000通貨コースが1ロットあたり20円、1万通貨コースが1ロットあたり200円で、いずれも0円からの幅で表示されています。
キャンペーンなどで無料になる期間が案内されることもありますが、条件と期間は入れ替わります。申し込み時点の適用額は、必ず公式の手数料ページで確認してください。
iサイクル2取引とサイクル2取引はどちらを選べばいいですか?
繰り返しの有無で選びます。iサイクル2取引は変動幅で相場が動くたびに自動で新規注文を繰り返し、サイクル2取引は設定した範囲内の売買にとどまります。
放置する前提ならiサイクル2取引、期間や範囲を限って試すならサイクル2取引。どちらを選んでも、ストップロス幅の設定は省略しないでください。
外為オンラインのminiコースと通常コースはどちらがいいですか?
資金量で決まります。miniコースは1,000通貨単位なので、同じ資金でも並べられる本数が10倍になります。
ただし通貨量あたりの手数料は両コースで同じ2銭相当です。単位を小さくしてもコスト単価は下がらないという点だけ、先に理解しておいてください。
外為オンラインのスワップポイントはどこで確認できますか?
公式サイトのスワップポイントのページに、通貨ペアごとの数値が掲載されています。コースによって表示が分かれるため、自分が使うコースの表を見ることが必要です。
数値は日々変わるもの。iサイクル2取引で日をまたいでポジションを持つ設計なら、売り方向のスワップが支払いになる点も確認しておきましょう。
外為オンラインのロスカット水準はどれになりますか?
コースで異なります。L25RコースとL25R miniコースは証拠金率100%、L25コースとL25 miniコースは証拠金率20%です。
100%のコースは追証がない代わりに早く切られ、20%のコースは長く持てる代わりに証拠金追加の判定があります。自動売買で本数を並べるなら、この差は設定の前提条件になります。
外為オンラインは、手数料を織り込んで値幅を広く取る人の口座
自動で売買してくれることの価値と、1回あたり最大400円という往復コストの重さ。この2つを天秤にかけたとき、答えは「1回の目安利益をどれだけ大きく設定できるか」で決まります。細かく刻んで回数を稼ぐ設計を考えている方には、私はこの口座を勧めません。
- 取引手数料は1,000通貨コースが1ロット0円〜20円、1万通貨コースが1ロット0円〜200円で、どちらも通貨量あたり2銭相当
- 通常コースで往復400円の上限がかかる場合、目安利益500円なら8割、2,000円なら2割が手数料になる
- ロスカットはL25R系が証拠金率100%、L25系が20%で、L25系には証拠金追加の判定がある
- miniコースの1,000通貨単位は本数の自由度を上げるが、通貨量あたりのコスト単価は下がらない
- 掲載した数値は2026年7月26日に確認した公表内容で、手数料と信託先の記載は変更されうるため申し込み前に公式サイトで確認する
設定を作る前に、自分が置きたい本数と目安利益を紙に書いて、往復手数料の上限を掛けてみてください。その合計が受け入れられる金額なら、この口座は候補になります。
リピート系の代表格として比較されることが多いサービスと迷っているなら、注文設計の考え方が異なるトラリピの評判とマネースクエアのリピート注文も読んだうえで決めてください。

