保険見直しと家計負担の節約

今回のテーマは保険を見直すことでの家計負担の節約です。
ファイナンシャル・プランナー相談事例をもとに回答していきます。
今回は、保険を見直すことで、家計負担の節約を考えていきましょう。

ライフプランの基礎知識

住宅本舗 編集部

丸尾 健 株式会社N&Bファイナンシャル・コンサルティング 代表執行役

大学卒業後、建築関連の仕事を経て大手商社系の中高級住宅を扱うハウスメーカーに入社。在籍期間9年のうち5年は店長職を兼務。MVP賞3回。その後、大手金融機関のファイナンシャル・プランニング部門に転職。FP先進国の米国のファイナンシャルプランニングメソッドトレーニングを受講。2009年9月に独立して、株式会社N&Bファイナンシャル・コンサルティングを設立。FP経験現在9年目。新規年間相談件数120件前後、面談累計件数1,000件以上。主に個別面談を中心に活動している、実務家FP。ライフプラン全体を通してのマネープランの作成、資産形成アドバイスに提案に定評がある。
【得意分野】ライフプラン・不動産購入・住宅ローン・資産形成・保険・相続相談

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Dさんは国内大手保険会社A社の生命保険に加入していました。更新型の保険であったため保険料上昇前に、見直しを検討しており、来店型の保険ショップに相談していました。
当初、住宅ローンと保険は別々に見直しを考えていた状況でした。

更新ごとに保険料負担額が上昇することを懸念

Dさんが、現在加入している保険の概要は以下の通りです。

★Dさんが現在加入中の生命保険

保険料 月額約18,000円
死亡保障 3,500万円
特定疾病保障 500万円
入院保障 1日1万円

Dさんにとって保障内容的には、まあまあよかったのですが、保険料の更新があるもので、現在の貯金が貯まりづらい状況の中で次回の更新時にはこの保険を続けられないのではと考えていました。

来店型の保険ショップで見直しをするも疑問が残る内容だった。

提案された生命保険

保険料 月額約18,000円
+貯蓄型の保険月額20,000円
=合計38,000円
死亡保障 2,800万円
(低減定期保険
+貯蓄性の保険の死亡保障の合計額)
がん保障 200万円
(2年に1回繰り返し保障)
入院保障 夫:1日7,000円
妻:1日7,000円

提案された生命保険は、掛け捨て部分は月額18,000円と提案される前と同じ金額です。将来保険料が上昇することない提案でした。

保障内容は下記のように変化しました。

死亡保障 3,500万 2,800万
疾病保障 500万(3大疾病) 200万(ガンのみ)
入院保障 夫:1日10,000円
妻:なし
夫:1日7,000円
妻:1日7,000円

この提案で、更新による保険料UPの心配はなくなります。
死亡保障は小さくなったものの、今後奥様も働き始めるという考えもあったため、不安は残ったまま、なんとなくそのまま受け入れていました。

また、特定疾病に関しも、現在加入中の国内大手の生保レディから、がんだけの保障になるのは心配というアドバイスを受けており、不安のままでした。

入院は、日額は下がったものの、もともとなかった自分の分が月額の保険料負担が変わらず付けることができたので、この点は満足。

貯蓄性保険の月額2万円は貯金のつもり。死亡保障が800万円あり支払いは15年間だけ。今まで貯金がまったくできていなかったので、保険で強制的にためることを提案されました。住宅ローンの見直しで、年間約24万円の負担減になることがわかったので、節約できた分を貯蓄性保険に回すことで納得しました。

改善ポイント

お金の貯め方とアクシデントに対するリスクヘッジは表裏一体で考えていきましょう!D様の場合、お子様が3人いらっしゃるので、教育費の支出は大きい。当然生活費も大きくなります。今回は、来店型の保険ショップに提案された保険で、Dさんが亡くなってしまったアクシデントシナリオを想定してみましょう。

Dさんが亡くなった場合、団信によって住宅ローンは完済され、E子さんの手元には死亡保障2,800万円があります。(2,000万円部分は低減的保険のため、年間100万円づつ減少する。)
また、子ども3人分を含む遺族年金約180万円前後がお子様18歳まで支給されることが想定されます。
そのとき、以下のような生活プランが想定できます

・E子さんと子ども3人の年間生活費
=180万円(当初の遺族年金) + 120万円(E子さんの収入)=300万円

・子ども3人の教育費=2,800万円(死亡保障)
=子ども3人×1,000万円(おおよそひとりあたり1,000万前後の想定)

Dさん家庭の現在の年間生活費は350万円です。そのため、Dさんが亡くなられたことを考えれば300万円でなんとか可能と思われるとのことでした。
また子どもの教育費も、順調に進学すれば死亡保障分でカバーできそうです。

しかし、子ども3人が18歳以上になり自立した後はどうでしょうか。
E子さんは55歳になっていて、今以上労働時間を増やすのは厳しいと思われます。
また、すべての子どもが18歳以上になった後、遺族年金の支給額は年額100万円前後と思われます。

そのためE子さんは年間100万円プラス自分の収入で暮らしてかなければならない状況でした。E子さんは、いつまで働けばいいのだろう?と思ったそうです。

保険ショップで相談をしたときも、ここまでの保障額の話にはなったらしいのですが、「自分の老後は?」と疑問に思っていたものの、そこでは質問することなくなんとなく不安が残る部分となっていたとのことです。(保険料の制約もあるので、これが精一杯なのかと納得するしかなかった。)

特定疾病については、生命保険で用意する方法と住宅ローンの特約で用意する方法もご説明しました。

Dさんが借り換えを検討している銀行では、団信の特約の特定疾病は金利に0.3%上乗せすれば、保障は手厚くなるものの、住宅ローンの見直し効果が薄れてしまうことから、あまり前向きではないとのことでした。

奥様の不安を解消(保険の適切性の検討)するには下記のような問題をクリアする必要があると感じました。

  • 保険料の更新は無し、保険料は現在の金額を維持する。
  • 死亡保障は、奥様の老後資金まで考えてもう少し大きくしたい。
  • 特定疾病の保障はがんのみではなく、急性心筋梗塞・脳卒中についてもカバーしたい。
  • 入院については奥様分も現状保険料の中でカバーしたい。
  • 住宅ローンで節約できた年間24万円は貯蓄性の保険になら充当してもOK。

 

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