固定金利への切り替え

後先考えずに変動金利の住宅ローンを契約してしまった。
固定金利への切り替えに関して、後悔しないための3つのポイントをファイナンシャルプランナーの渡邊さんが解説。

住宅ローン見直しのポイント

住宅本舗 編集部

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知美(40代主婦):低金利って、住宅ローンを借りる人にとっては助かりますねー。

渡邊さん:おや知美さん、ということは、住宅ローンを契約したんですね。

知美:金融機関に相談したら、何と年0.7%台の超低金利だったんです。こんなチャンス、めったにありませんから、即決しちゃいました。

渡邊:つまり、変動金利型で借りたわけですか。

知美:目先の返済を考えたら、固定金利型よりも断然おトクでしょ。それに、将来金利が上がっても、固定型に切り換えれば安心ですしね。

渡邊:う~ん、確かにその通りなんですが、実はその見極めって意外と難しいんです。後で後悔しないよう、気を付けておきたい点を3つほど、お話しておきましょう。

知美:ぜひ、教えてください。

渡邊:まず、変動型と固定型では金利の決まり方が違うのをご存じですか? 前者の金利に影響を与えるのは、短期プライムレートと呼ばれるもので、短期金利と呼んでいます。一方、固定型の代表格と言えば住宅金融支援機構のフラット35ですが、こうした長期固定型に関係しているのが長期金利です。実はこの長期金利が要注意で、短期金利よりも頻繁に変化したり、景気の見通しに先んじて日々動いています。つまり、知美さんが借りている変動型の金利だけを見ていると、気づいたころには固定型の金利がすでに上昇していて、切り替えのタイミングに遅れてしまう可能性があるんです。

知美:それは大変! 要は、変動型と固定型の両方の動きをウォッチしていないといけないわけですね。

渡邊:はい。そして2つ目は、実際に固定型へ変更する場合です。ここもご存じない方が多いのですが、変動型から固定型に切り替える場合、基本的には当初期間2~10年程度の「固定金利期間選択型」しか認められておらず、全期間固定金利型への変更はできません

知美:えー、金利が上がり始めたら、全期間固定型にしようと考えていました。そのほうが金利が上がり続けても、安心して返済できるのに…

渡邊:どうしても全期間固定型に変更したいのなら、住宅ローンそのものを借り換える手もあります。ただ、借り換えには数十万円の諸費用がかかりますから、総返済額の試算を行ったうえで、どちらがおトクか見極めたいところです。

知美:私、何だか安易に考えていたみたい。3つ目もしっかり聞いておかなくちゃ。

渡邊:では最後のポイント。変動型で借りてからあまり時間をおかずに固定金利期間選択型に変更する時は、その適用金利に注意しましょう。ある金融機関の例で説明しますと、最初から当初10年固定金利型でローンを組んだ場合の適用金利は年1.4%(最優遇金利の場合)です。ところが、いったん変動型で借りた後、変更するとなると金利の引き下げ幅が新規で借りるよりも小さくなるので、最も低い金利が適用された場合でも年1.9%になってしまいます。つまり、金利タイプをすぐに見直すくらいなら、初めから固定金利型を選んだほうがよかった、なんて事態になりかねないわけです。

知美:変更は傷の浅いうちがいいと考えていたけど、こんなケースもあるんですね。

渡邊:それに金利の変更後は、毎月の返済額が大きく増えることも予想されます。月々数万円の負担増が発生しても、家計を圧迫せずに安心して返済が続けられるかどうか、そんな観点からも慎重に検討しておきたいところです。月並みな言い方ですが、金利タイプを決める際には、ご自身のライフプランや金利上昇時のリスクを考え、無理のない返済計画を立てること。これが住宅ローンの王道ですよ。

(記事提供:ニッキンマネー 2014年10月号 p26-p27)

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