住宅ローン審査の減額理由

希望通りの金額が借りられない「減額承認」。頭金を充分に用意しているなら大丈夫だけど、頭金が足りない場合はどうしたらいいの?
ファイナンシャルプランナーの渡邊さんが丁寧に解説。

住宅ローンの審査に通らない理由・原因

住宅本舗 編集部

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希望通り借りられない理由

美雪:先日、ママ友の間で住宅ローンの話題がでたんですが、その時、不思議なことを聞きました。

渡邊:ほう、どんな内容でしたか。

美雪:3,000万円の住宅ローンを申し込んだのに、2,500万円までしか貸せないと言われたそうです。

渡邊:それは、「減額承認」のことですね。減額承認とは希望金額では貸せないけれど、申込金額を減らせば審査がOKになるケースのことです。頭金が十分にある人なら、問題にはならないんですが…

美雪:ドキッ!実は私もマイホームの購入を考えていますが、頭金が少ししか貯まっていなくて。

渡邊:ではこの機会に勉強して、ママ友にも教えてあげてください。減額承認は、物件の価値を示す担保評価と密接に関わっていますから、まずはそこからお話しましょう。そもそも金融機関は、住宅ローンを貸し出す際、借入人の返済が滞った場合に備えて自宅を担保に設定し、実際に返せなくなったら物件を売却してお金を回収します。ですので、物件の担保評価額以上の住宅ローンを組むことは、原則できません。

美雪:それはごもっとも。物件を処分して金融機関が損をしたら、元も子もありませんもの。

渡邊:新築なら、購入価格や請負金額と同額で担保評価を見積もってくれるので問題ありませんが、注意したいのは中古物件です。中古物件は新築時の価格よりも値下がりしたものを購入できますが、担保評価額は中古での購入価格よりも低く見積もられるケースがほとんどですから、借入可能な金額もその分、少なくなってしまいます。申し込み後に慌てることのないよう、前もって金融機関に相談しておくと良いでしょう。その際、物件の図面を持参したり、頭金の状況を細かく説明すれば、より的確な助言が受けられると思います。

美雪:でも、今回のママ友は新築を買う予定だったんです。ひょっとして、他にも理由があるとか?

渡邊:するどいですね。たとえば返済比率と言って、年収に対して毎月のローン返済額の割合が大きい場合や、すでに他ローンを利用中で、住宅ローンがさらに負担になりそうな場合は、減額承認になりやすいです。では肝心の「減額承認になった時の対応」ですが、基本的には不足分を自己資金で準備するしかありません。

美雪:えっ、もともと自己資金が少ないから減額承認になったのに、頭金が必要って言われても…

渡邊:確かにそうですよね。ただ、頭金を工面する方法はいくつかあります。これはまれなケースですが、別の不動産を追加の担保として設定する手がその1つです。

美雪:たとえば、親の自宅の土地を担保に入れるとか?

渡邊:はい。でも実際には、住宅ローンの当事者ではない第三者を巻き込むことになるので、現実的ではありません。ご両親に資金の余裕があれば、資金援助をお願いして、住宅取得等資金の贈与特例を活用するほうが、ご本人にとっても得策と言えるでしょう。

美雪:ママ友に、しっかり伝えておきます。ちなみに私の場合、中古住宅もマイホームの選択肢に入っているけど、その他に注意する点ってあります。

渡邊:中古の場合は、返済期間がご自身の希望よりも短くなる可能性があります。最近では築年数が経過したマンションを購入する方も多いのですが、金融機関によっては物件の築年数に応じて返済期間の上限を設けている場合があります。その上限に引っかかれば、借り入れ可能な期間が1年単位で短くなってしまいます。美雪さん、ともあれ自己資金が多いことに越したことはありません。住宅ローン審査が文句なしで通るように、頭金づくりに励んでくださいね。

(記事提供:ニッキンマネー 2014年11月号 p26-p27)

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